黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ピカルディの薔薇』津原泰水(集英社)

2006-12-14 | 読了本(小説、エッセイ等)
庭にいつの間にか咲くおしろい花。相次いで亡くなる妻たちとの関わりは……『夕化粧』、
小説家・猿渡を慕う、人形作家・星鑛二。脳障碍により療養所に暮らしているという彼に、一見障碍はないように思えたが……『ピカルディの薔薇』、
取材旅行の為、奄美諸島の小島・主鵺島を訪れた小説家・伯爵と助手・猿渡。そこには、くれなゐという女性にまつわる伝説があり……『籠中花』、
イヌイット独特の発酵食品・キビャック、共食いの果てに残った内田ザリガニ…。飽くなき食への探求……『フルーツ白玉』、
三十夜続く、平太郎の夢。モチーフやストーリィに関連はないが、“逆流夢”である点だけが共通していた……『夢三十夜』、
古道具屋・南國洞で、猿渡が聞いた幻のウクレレの話。前の持ち主はそのウクレレを、自分の妻と交換したという……『甘い風』、
満州の新京に出かけた猿渡。そこで滞在になった和佐家の娘・唯子の同級生の家を訪れ、出会ったものとは……『新京異聞』の7編収録。

『蘆屋家~』に続く猿渡シリーズ(?)。
中井英夫へのオマージュともいうべき表題作が秀逸ですね~♪

<06/12/14>