黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『時を巡る肖像 絵画修復士御倉瞬介の推理』柄刀一(実業之日本社)

2006-12-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
“天眼”を持っているといわれた画家・冷泉朋明。彼は見えすぎるという理由により、自らその眼を突いていた。その自宅で美術評論家・野末昭六が殺害され、冷泉も怪我を負った。絵画の修復の為訪れていた、修復士・御倉瞬介は夜中に、反対の眼に眼帯をしている朋明の姿を見ていて……『ピカソの空白』、
母方の叔父であり、建築デザイナーの志野正春から、その妻・香蓉子の肖像画を描く画家を紹介して欲しいと頼まれた瞬介は、油彩画家・古関誠を紹介した。ある日、香蓉子が大切にしていた壺が壊れる事件が発生し……『『金蓉』の前の二人』、
画家・中津川顕也と資産家の娘であった豊橋琴美は、勘当同然になりながらも結婚したが、娘・雅子をもうけた後、離婚。その後隠遁生活を送っていた琴美の白骨死体が発見され、彼女の指輪を雅子がしていたことから、雅子が犯人ではないかと疑いの目が向けられる。そんな渦中で、顕也が言い争いの末の事故で、死亡。その死の間際に『デルフトの眺望』を指さしていて……『遺影、『デルフトの眺望』』、
瞬介の目前で、画家・藤崎高玄が毒を飲んで死亡。その毒の入った瓶を手渡した同じく画家である妻・ナツ(冬泉)が疑われる。その事件の前に、彼女が“赤い睡蓮の呪い”という言葉を呟いているのを聞いた瞬介は……『モネの赤い睡蓮』、
建築コンサルタント・戸梶祐太朗は、地元の名士であった樹康を祖父に持ち、風貌も彼に似ていると評判だった。そんな彼の右腕的存在・野木山幸作が事故に遭い……『デューラーの瞳』、
父・遠野鷹夫と母・かすみの肖像画の上に、自分とその妻・美幸を描こうとしている画家・遠野遼平。その作業の途中で、彼はある違和感に気づくが……『時を巡る肖像』の6編収録の連作短編集。

絵画修復士・御倉瞬介の登場する、新シリーズです。
それぞれ絵画に関する話なども興味深く、楽しめました。

<06/12/18>

『みぃつけた』畠中恵/柴田ゆう(新潮社)

2006-12-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
いつもひとりぼっちで寂しく寝込む、幼い一太郎。
ある日、天井を見つめていると、その隅に小鬼の姿が……その楽しそうな様子に、思わず布団から起きあがった一太郎は、彼らと遊び……

『しゃばけ』の若だんな・一太郎の幼い頃のお話。絵本です。
鳴家たちと遊ぶ姿がほほえましいですね♪

<06/12/18>