黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『毛布おばけと金曜日の階段』橋本紡(メディアワークス)

2006-11-18 | 読了本(小説、エッセイ等)
父を事故でなくし、そのショックで心の病になってしまった母は入院中。そして残された姉妹……姉・さくらと妹・未明。しっかりもののさくらだったが、ただ父の亡くなった毎週金曜日だけ、階段の踊り場で"毛布おばけ"になってしまうのだった。
そんな彼女の前で、さくらの恋人・和人と共に、階段でお茶会を催す未明。それが金曜日のいつもの光景となっていたが……『みちのながてをくりたたね』、
さくらに指輪をプレゼントする為、バイトを始めた和人。その所為でさくらへの連絡が少なくなってしまい……『花火の下、きみの微笑みを』、
和人の紹介で、彼の親友・都築と付き合うことになってしまった未明。しかし2人のデートはうまくゆかず……『缶コーヒーの行方』の3編収録。

『毛布おばけ』という形で、普段の自分の精神の平行を保つさくらの姿が切ないですが、それがただの悲劇として扱われるのではなく、うまく温かい方へ導かれてゆく感じのするところが良いですね♪

<06/11/18>