黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『レインツリーの国』有川浩(新潮社)

2006-11-06 | 読了本(小説、エッセイ等)
関西から上京して入社3年目の向坂伸行には、忘れられない作品があった……中学生の頃読んだライトノベルのシリーズ“フェアリーゲーム”である。
その衝撃の結末を、他の人々がどのように受け止めていたのか気になりつつも、当時その感想を話し合う相手を持たなかった彼は、その晩、ふと思い立ちネットを検索。
その作品について、真摯に感想を書いていたブログ“レインツリーの国”に惹かれ、管理人である“ひとみ”にメールで感想を寄せる。
それを機に、メールで交流するようになった二人は、打てば響くような会話を楽しむ仲に。そんな中、伸行はひとみに会ってみないかと提案するが……。

有川さんの『図書館内乱』に作中作として登場するお話。飛び道具なし(笑)の、恋愛ものです。
聴覚障害を扱った作品ですが、今まで知らなかった分類についてなど、とても目からウロコでした。
そして健常者との心の交流の難しさが、うまく表現された作品でしたね。
……余談ですが、巻末の参考文献からすると『フェアリーゲーム』のモデルは笹本祐一さんの『妖精作戦』なのでしょうか?

<06/11/6>