黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『ハヅキさんのこと』川上弘美(講談社)

2006-11-02 | 読了本(小説、エッセイ等)
ある日、白い琺瑯の洗面器と共に美佳の元にやってきた、町子。町子の存在に執着し始めていた美佳は……『琺瑯』、
猫のミーと共に暮らしていた悦之と咲子。二人は離婚することになり……『ストライク』、
雅司との結婚を決めたアキ。ふと昔の、カズちゃんとのプールでのエピソードを思い出す……『浮く』、
48歳になった“私”。3年前から同級生だった鈴木くんとつきあっているが……『ネオンサイン』、
ボールペンのさし方にまで文句をいう正年に嫌気がさし……『むかしむかし』、
学生時代過ごしていた女性専用のアパート・薔薇荘。ある日そこで一人の男性に出会う……『何でもなく』、
屋上で出会った男と昼ご飯を食べにいくことになったあおいは……『ぱちん』、
妻・敦子と夫・夏也、そして敦子の母・初枝の間の微妙な感情……『誤解』、
圭祐に貢いでいた絵美。別れると決めたが……『グッピー』、
閉塞した生活の中で、3日間だけ愛人になったことのある京子は……『かすみ草』、
25年ぶりに幼なじみの祐一と再会した“わたし”は森へ来ていた……『森』、
レナさんの実家にあった“女階段”は、女性だけが踏み外すのだという……『階段』、
大学生時代の貧乏旅行で残った3人は、一つの部屋に泊まることになり…『床の間』、
アメリカでの幼少期、住んでいた団地の“物入れ”は、家々によって違う意味を持っていた……『扉』、
白熱灯が苦手だというマブチ青年。相性が悪いのだというが……『白熱灯』、
学生時代の友人だという、友田さんと木田さんの家にはテレビがないらしい……『テレビ』、
どんどん狭いところに引っ越す度に荷物を減らすわたし。ヤマナシさんと出会い、身なりを気にするようになったわたしにヨウ子さんは……『姫鏡台』、
15年ほど前に教師時代の同僚、ハヅキさんを見舞うわたし……『ハヅキさんのこと』、
寺村さんと恋人・夕子さんは一緒に暮らしていたが、ある夜、夕子さんは部屋を抜けだし、動物園へ……『動物園の裏で』、
親戚・キヨエさんの傍には、マキノさんがいた。祖父の法事で隣り合わせた彼女と話したわたしは……『吸う』、
毎日のように出かける島で、20年前になくなったユリさんに出逢う……『島』、
喫茶店・デイジーで本を読んでいたわたしは、ヤマシタさんから声をかけられる。その本は彼女がずっと探していた本だという……『だめなものは』、
高校野球で活躍しプロ野球に進んだものの、故障し実家へ戻ってきたケン坊。そんな彼と散歩する春子……『水かまきり』の23編収録の掌編小説集。

短い文章の中に表現される、微妙な感情の描写が秀逸ですね~。
……ただ作品数が多いので、あらすじを書くのが面倒;

<06/11/2>