黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『銀の犬』光原百合(角川春樹事務所)

2006-07-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
人間離れした音楽の才を妖精の女王・ニアヴに愛されたという伝説の“祓いの楽人”(音楽をもって物事をあるべき形に納めることのできる楽人)・オシアン。そんな彼と同じ名と優れた能力を持ちながら、声を失くした美貌の青年とその供をする少年・ブランが旅する先で人々を導く、連作集。
楽人として修業をしていたフィル。しかしその最中に非業の死を遂げ、その魂がさ迷い、人々を呪っているという噂が。しかしそれを信じられない許婚・モードは、その真偽を確かめようとしていた……『声なき楽人(バルド)』、
水妖ケルピーを父に、恋を語る女妖ラナン・シーを母にもつ、“恋を歌うもの”ガンコナー。ある日、彼は出逢った若い娘・ロージィに怪我を負ったところを助けられる。そんな彼女を自分の力で虜にし、二人で暮らすが、彼女は父の死を知り、後を追って自殺。しかし彼女の心が理解できない彼は……『恋を歌うもの』、
不慮の事故から最愛の妻・アーニャを亡くした男・ロディは、長い旅の末、会いたい者に会えるという夢の街・イースへとやってきた。彼女に再び会いたいと願うが、変えることのできない時間をただ繰り返していた……『水底の街』、
申し分ない幸せな暮らしを送っていた若妻が、愛情と呪いの二重の絆で飼い主と固く結び付けられていたはずの犬に、喉笛を噛み裂かれ死んだという。そしてそれはその犬を託して姿を消した、獣使いの若者が呪ったのではないかとの噂が……『銀の犬』、
狂気に沈んだ王・トゥリンと美しき王妃・ディアドラ、そしてその愛人として殺された騎士・フィンの悲話。巷で語られる昔語りの真実を語る3つの魂……『三つの星』の5話収録。

ケルト等の民話・伝説を題材に書かれたファンタジー。オシアンが声を失った理由も気になりますね~。
まだ続きそうなので今後も楽しみです♪

<06/7/24>