黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『チョコレートコスモス』恩田陸(毎日新聞社)

2006-04-09 | 読了本(小説、エッセイ等)
幼い頃から舞台に立ち、人気と実力を備えた若きベテラン女優・東響子。芸能一家という恵まれた環境の中で、何の疑いもなく育ってきた彼女は、それ故の悩みに揺れていた。
一方、演劇とは無縁に育った、ふとしたことから演劇に興味を持った佐々木飛鳥は、無名の学生劇団に入団。舞台経験などまったくなかった彼女だが、天才的な演技力と表現力を発揮、みるみる周囲の人間を圧倒していく。
そんな中、伝説の映画プロデューサー・芹澤が、新しい劇場のこけら落しとなる公演を手がけ、その為のオーディションを行うという話が持ち上がる。
その候補として挙がったのは、響子の従姉妹・宗像葉月や、響子が現在舞台で共演中のアイドル・安積あおい……しかしそこに響子の名はなかった。
敗北感に打ちのめされた響子は、公演先である大阪から単身東京のオーディション会場へと乗り込む。参加は許されなかったものの、候補者たちの演技を観ることを許された彼女は……。

おもしろかったです~♪
まさに恩田版『ガラスの仮面』(笑)。
かなり序章的な内容で終わってるので、これからが楽しみです(…って続くのでしょうか?)。
今回は、(主役のひとりである)飛鳥に感情移入するというよりも、響子や他の登場人物たちと共に、飛鳥の才能の顕現の目撃者的な気分。
今のところ、まるで高性能な演劇マシーンのような飛鳥ですが、これからどれだけ人間に近づけるか(笑)も見物ですね。

<06/4/9>