黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『驚異の発明家(ヱンヂニア)の形見函』アレン・カーズワイル(東京創元社)

2006-04-05 | 読了本(小説、エッセイ等)
1983年、パリの骨董品オークションで手に入れた、がらくたの詰まった函。それは産業革命以前のフランスで、自動人形の開発に心血をそそいだ天才発明家の「形見函」だった。10の仕切りのなかには、それぞれ、広口壜、鸚鵡貝、編笠茸、木偶人形、金言、胸赤鶸、時計、鈴、釦、そして最後のひとつは空のまま。
フランス革命前夜、のちに発明家となる少年クロード・パージュの指が、ジュネーヴの外科医によって“故意”に切り落とされる事件が起こる。
やがて生来の器用さを見出だされ、“尊師(アベ)”ことトゥールーネー伯爵の元でさまざま事を学び、器械的なものに興味を持つようになるが、誤解から尊師の元を出奔し、パリへ……。そこで尊師を通じての知り合いだった書籍商・リュシアン・リーヴルの元で徒弟として働き始めた彼を待ち受けていた挫折、そして恋……。

『発明』の規模としてはいまひとつですが、この時代から考えればすごいことなのでしょうね~。
一人の人間の人生を集約した『形見函』…自分なら、どんなものが入るかなぁ、とか考えてしまいます(笑)。

<06/4/4,5>