663)β-カリオフィレンの医薬品としてのエビデンス

図:β-カリオフィレンは香辛料やハーブや大麻草の精油に含まれるセスキテルペンの一種(①)で、カンナビノイド受容体タイプ2(CB2)の選択的アゴニストとして作用する(②)。CB2の活性化は、抗炎症作用・鎮痛作用・抗不安作用・抗うつ作用・抗がん作用などを示す(③)。β-カリオフィレンは直接的な抗菌作用があり、さらにCB2受容体を介する機序以外で遺伝子発現やシグナル伝達系に作用する( . . . 本文を読む
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662)メラトニンとがん治療(その2):メラトニンは放射線や抗がん剤の治療効果を高める

図:放射線がDNAを構成する分子の電子をはじき飛ばす(電離)ことによって(①)、分子間の結合を切断して直接的にDNAを傷害する(②)。さらに、放射線は組織の水分子(H2O)を電離してヒドロキシルラジカル(OH・)を発生し、このヒドロキシルラジカルがDNA分子に間接的にダメージを与える(③)。抗がん剤の多くも、細胞死を誘導する過程で活性酸素の発生が関与している(④)。メラトニンは強力な抗酸化作用とフ . . . 本文を読む
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661)メラトニンとがん治療(その1):メラトニンは生物最古の抗酸化物質

図:(上)メラトニンはヒトにおいて、睡眠誘導や概日リズムの制御、抗酸化作用、抗炎症作用、免疫調節、生体防御、神経細胞保護、発がん予防やがん細胞の増殖抑制作用など多彩な作用を発揮する。(下)地球上において約35億年前(図中の3.5BのBはBillion=10億の意味)に原核細胞(核膜を持たない単細胞生物)が発生し(②)、約25億年前に藍藻(シアノバクテリア)による光合成が始まり、それまで無酸素状態だ . . . 本文を読む
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660)がん遺伝子c-Mycをターゲットにしたがん治療;メベンダゾール+ニトロキソリン

図:(上)β-カテニン(β-cat)は細胞間接着結合部分に局在し, 膜貫通型の接着タンパクであるE-カドヘリンに結合し、カドヘリンとアクチン細胞骨格との連結を助けている(①)。E-カドヘリンと会合していないβ-カテニンはリン酸化され、ユビキチン化をうけて最終的にプロテアソームで分解される(②)。Wntは細胞膜上のFrizzled(7回膜貫通型受容体)と共役受容体である . . . 本文を読む
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