311)牛蒡子と糖質制限・ケトン食の相乗効果

図:牛蒡子(ゴボウシ)に含まれるアルクチゲニンはミトコンドリアの電子伝達系の複合体-Iを阻害してATP産生を減らしてAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性を高め、がん細胞の増殖抑制や肝臓における糖新生を低下させる。糖質制限やケトン食療法では、インスリン分泌を低下させてがん細胞の増殖を抑制する。がん細胞はグルコースの枯渇に対して小胞体ストレス応答によって細胞死を回避しようとするが、アルクチ . . . 本文を読む
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310)グリセミック負荷(ブドウ糖負荷)とがん

図:食事から摂取した糖質は、素材によってブドウ糖(グルコース)として消化・吸収される速度が異なる。グリセミック指数(Glycemic index : GI)は食品がどれほど血糖値を上げやすいかを示す指標で、グリセミック指数の値(GI値)が高い食品は食後の血糖値の上昇が大きくインスリンの分泌量が多くなる。GI値と糖質の量の積をグリセミック負荷(Glycemic load:ブドウ糖負荷)と言い、グリセ . . . 本文を読む
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309)血糖降下作用やAMPK活性化作用をもつ植物成分が存在する理由

図:ガレガ(Galega officinalis)に含まれる植物エストロゲンはガレガの捕食者(草食動物)の生殖能力を低下させて不妊にし、グアニジン誘導体(ビグアナイド)はミトコンドリア毒となってミトコンドリアでのATP産生を低下させる。このような効果によってガレガは捕食者である草食動物の繁殖を制限し、食い尽くされて絶滅するのを防いでいる。ビグアナイド以外にも、ベルベリンやレスベラトロールやケルセチ . . . 本文を読む
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308)メトホルミンの抗がん作用:update(最新情報)

図:メトホルミン(metformin)はインスリンおよびインスリン様成長因子-1(IGF-1)によって活性化されるPI3K/Akt/mTORシグナル伝達系のmTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質: mammalian target of rapamycin)の活性を阻害するAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を活性化することによって、インスリンおよびIGF-1による増殖刺激を抑制する。A . . . 本文を読む
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