図:がん治療においては、がん組織だけに目を向けるのではなく、体の治癒力や抵抗力や免疫力を高める「全人的(holistic)」な視点も必要。さらに、がん組織をターゲットにする場合でも、がん細胞だけでなく、がん細胞の増殖や転移に重要な役割を果たす「がん微小環境」を構成する炎症細胞や線維芽細胞や血管なども重要。がんの漢方治療においては、『体の治癒力』と『がん細胞』と『がん微小環境』の3つをターゲットにし . . . 本文を読む
図:細胞が一次線毛を形成すると増殖を停止する。がん細胞はいろんな異常によって一次線毛を形成できなくなっているので増殖を停止できない。細胞分裂の過程で必須のオーロラAキナーゼの活性を阻害すると、がん細胞は細胞分裂の途中で障害を起こして自滅する。しかし、正常細胞は一次線毛を形成して増殖を停止するので生存できる。一次線毛は細胞増殖のスイッチとしての役割の他、細胞外の情報を細胞内に伝えるアンテナの役割を持 . . . 本文を読む
図:乳がんの発生や再発の予防に、野菜や果物の豊富な食事、適度な運動(身体活動)、標準体重の維持、ビタミンDが有効であることはコンセンサスが得られている。ビタミンCやビタミンEやマルチビタミンのサプリメントの摂取が、乳がんの発生や再発や治療にどのような影響を及ぼすかは不明な点が多い。最近の疫学研究では、ビタミンCやEやマルチビタミンの摂取が乳がんの予後の改善に役立つ可能性が示唆されている。 288 . . . 本文を読む
図:イエス・キリストの生誕の時、東方の3博士が黄金と乳香と没薬の三種の宝物を捧げたと新約聖書に記されている。乳香(にゅうこう)と没薬(もつやく)はカンラン科の樹木から採られる樹脂を固めたもので、宗教儀式に使われる焚香料や防腐剤や薬品として古代エジプトの時代から利用されている。中国伝統医学やアーユルヴェーダでも、鎮痛・清熱(抗炎症)・駆瘀血・抗菌などの効能で用いられている。乳香に含まれ . . . 本文を読む