662)メラトニンとがん治療(その2):メラトニンは放射線や抗がん剤の治療効果を高める

図:放射線がDNAを構成する分子の電子をはじき飛ばす(電離)ことによって(①)、分子間の結合を切断して直接的にDNAを傷害する(②)。さらに、放射線は組織の水分子(H2O)を電離してヒドロキシルラジカル(OH・)を発生し、このヒドロキシルラジカルがDNA分子に間接的にダメージを与える(③)。抗がん剤の多くも、細胞死を誘導する過程で活性酸素の発生が関与している(④)。メラトニンは強力な抗酸化作用とフ . . . 本文を読む
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661)メラトニンとがん治療(その1):メラトニンは生物最古の抗酸化物質

図:(上)メラトニンはヒトにおいて、睡眠誘導や概日リズムの制御、抗酸化作用、抗炎症作用、免疫調節、生体防御、神経細胞保護、発がん予防やがん細胞の増殖抑制作用など多彩な作用を発揮する。(下)地球上において約35億年前(図中の3.5BのBはBillion=10億の意味)に原核細胞(核膜を持たない単細胞生物)が発生し(②)、約25億年前に藍藻(シアノバクテリア)による光合成が始まり、それまで無酸素状態だ . . . 本文を読む
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660)がん遺伝子c-Mycをターゲットにしたがん治療;メベンダゾール+ニトロキソリン

図:(上)β-カテニン(β-cat)は細胞間接着結合部分に局在し, 膜貫通型の接着タンパクであるE-カドヘリンに結合し、カドヘリンとアクチン細胞骨格との連結を助けている(①)。E-カドヘリンと会合していないβ-カテニンはリン酸化され、ユビキチン化をうけて最終的にプロテアソームで分解される(②)。Wntは細胞膜上のFrizzled(7回膜貫通型受容体)と共役受容体である . . . 本文を読む
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659)重曹とクエン酸と「がんのアルカリ療法」

図:がん細胞はグルコースの取込みと解糖系によるグルコース代謝が亢進して、乳酸産生が増えている(①)。乳酸がイオン化して水素イオン(プロトン、H+)の量が増えるので細胞内のpHは低下する(酸性になる)。細胞内の酸性化は細胞にとって障害になるので、細胞はV型ATPアーゼ(vacuolar ATPase:液胞型ATPアーゼ)やMonocarboxylate transporter(MCT)などの仕組みを . . . 本文を読む
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658)クエン酸ががんを消す:代謝をターゲットにしたがん治療の効力

図:クエン酸は柑橘類(レモン、ライムなど)や梅の実に多く含まれる。細胞内でもグルコース(ブドウ糖)や脂肪酸から生成されるアセチルCoAからミトコンドリアのクエン酸回路(TCA回路)で生成されている。クエン酸を多く摂取すると免疫細胞の活性や体の解毒力・治癒力を高めることができる。がん細胞のクエン酸量を増やすと、増殖を抑え細胞死を誘導できる。「クエン酸ががんを消す」ことが最近の研究で明らかになっている . . . 本文を読む
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657)抗生物質ニトロキソリン(Nitroxoline)の抗がん作用(その2):BETタンパク質阻害作用

図:ヒストン脱アセチル化酵素によってヒストンのアセチル化が低下するとクロマチンが凝集して遺伝子転写活性は抑制される(①)。ヒストンアセチル基転移酵素によってヒストンがアセチル化されるとクロマチンが緩み、遺伝子転写活性が亢進する(②)。ヒストンのアセチル化されたリシンを認識するブロモドメインの繰り返し配列と特異的末端配列を持つBET(bromodomain and extra-terminal)ファ . . . 本文を読む
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656)抗生物質ニトロキソリン(Nitroxoline)の抗がん作用(その1):メチオニン・アミノペプチダーゼ-2阻害作用

図:がん組織から血管内皮細胞増殖因子(VEGF)などの血管新生を促進する増殖因子が分泌される(①)。VEGFは血管内皮細胞の増殖や血管形成を促進して新生血管を作る(②)。腫瘍組織を養う血管が増えると増殖と転移が促進される(③)。メチオニン・アミノペプチダーゼ-2は内皮細胞の増殖や血管形成において重要な役割を担っている(④)。尿路感染症治療薬として古くから使用されているニトロキソリン(Nitroxo . . . 本文を読む
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655)セファランチンの抗がん作用と脱毛予防効果

図:ツヅラフジ科の植物タマサキツヅラフジの根から抽出したアルカロイドのセファランチン (cepharanthine) には、白血球増多作用や口内炎予防、抗炎症、血管新生阻害、がん細胞の増殖抑制、細胞死(アポトーシス)誘導作用などがん治療に役立つ様々な薬効が報告されている。脱毛を防ぎ、育毛を促進する効果もある。抗がん剤治療に積極的に併用して有用と思われる。 655)セファランチンの抗がん . . . 本文を読む
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654)アンジオテンシン阻害剤はがん組織の結合組織を減少して抗がん剤治療の効果を増強する

図:膵臓がん組織の間質にはヒアルロナン(ヒアルロン酸)やコラーゲンが増生している(①)。ヒアルロナンは水分を保持して組織圧が高くなって血管を押しつぶしている(②)。そのため、がん組織は血流低下によって抗がん剤のがん組織への到達が妨げられ(③)、抗がん剤が効きにくい状況にある(④)。アンジオテンシン阻害剤のロサルタンはがん組織内の結合組織を減少させ(⑤)、組織圧が低下して血管が拡張し、抗がん剤ががん . . . 本文を読む
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653)免疫原性細胞死の誘導法(その2):白金製剤+ピリドキシンは抗腫瘍免疫を誘導する

図:シスプラチン(①)によってがん細胞が死滅する(②)。シスプラチン治療にビタミンB6の一種のピリドキシン(Pyridoxine)を併用すると(③)、死滅したがん細胞からカルレチキュリン(CRT)やATPやHMGB1(High-mobility group box 1 protein)などのダメージ関連分子パターン(damage-associated molecular patterns ; DA . . . 本文を読む
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652)免疫原性細胞死の誘導法(その1):抗がん剤+2-デオキシ-D-グルコースは抗腫瘍免疫を誘導する

図:抗がん剤(①)によってがん細胞が死滅すると、死滅したがん細胞からカルレチキュリン(CRT)やATPやHMGB1(High-mobility group box 1 protein)などのダメージ関連分子パターン(damage-associated molecular patterns ; DAMPs)が放出される(②)。DAMPsは骨髄や末梢組織から未成熟な樹状細胞をがん組織に動員する(③)。 . . . 本文を読む
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651)駆虫薬メベンダゾールの抗がん作用

図:細胞分裂の際に複製されたDNA(染色体)は微小管によってそれぞれの細胞に分けられる(①)。微小管はαチュブリンとβチュブリンが結合したヘテロ二量体を基本単位として構成され、チュブリンのヘテロ二量体が繊維状につながったものをプロトフィラメントと呼び、これが13本集まって管状の構造(直径25nm)になったものが微小管となる。メベンダゾールはチュブリンに結合して微小管の重合を阻 . . . 本文を読む
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650)ビタミンDの補充はモルヒネ使用量を減らす

図:体内でコレステロールから合成されるプロビタミンD3(7-dehydrocholesterol)は皮膚で紫外線(HV-B)照射によってビタミンD3(Cholecalciferol)へ変換される(①)。ビタミンD3は食品やサプリメントからも摂取される(②)。ビタミンD3は肝臓と腎臓で代謝されて活性型ビタミンD3である1,25(OH)2ビタミンD3(Calcitriol)になる(③)。活性型ビタミン . . . 本文を読む
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649)がんで死なないための12か条

図:がんは早期に診断されて治療を受ければ、治る確率が高くなる。2011年に国立がん研究センターが発表した「がんを防ぐための新12か条」には「身体の異常に気がついたら、すぐに受診を」という項目が記載されている。「がんのサイン」に気がつかないでその症状を放置すると、がんの診断が遅れ、治る確率が低下する。がんで死なないためには、がんにならないことを目標とする「第一次予防の実践」に加えて、「定期的ながん検 . . . 本文を読む
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648)ビタミンD3の抗がん作用(その2):駆虫薬メベンダゾールとビタミンD3とWnt/βカテニン

図:細胞質内でβ-カテニン(β-Cat)はリン酸化されてユビチキン化され、プロテアソームで絶えず分解されている(①)。Wntが受容体Frizzledとその共役受容体のLRP5/6に結合してWntシグナルが活性化されるとβ-カテニンの分解が阻止される(②)。その結果、細胞質と核内のβ-カテニンの量が増える(③)。β-カテニンは転写因子のTCF(T-c . . . 本文を読む
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