828)ドコサヘキサエン酸と膠芽腫:脂肪酸結合タンパク質7(FABP7)とペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)の関与

図:ホスホリパーゼA2(PLA2)によって細胞膜から切り離されたアラキドン酸(AA)は細胞質内で脂肪酸結合タンパク質7(FABP7)と結合して細胞質内を移動し(①)、シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)によってプロスタグランジンA2(PGE2)に変換され(②)、PGE2はがん細胞の増植・転移を促進し、細胞死に抵抗性にする(③)。一方、ドコサヘキサエン酸(DHA)はPLA2によって細胞膜から遊離し . . . 本文を読む
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827)ドコサヘキサエン酸はがん細胞の抗がん剤感受性を高める

図:放射線照射や抗がん剤はがん細胞の活性酸素の産生を高め(①)、細胞増殖抑制や細胞死誘導を引き起こす(②)。がん細胞はNrf2の活性を亢進し(③)、活性酸素消去酵素や抗酸化物質の産生を増やすことによって活性酸素種を消去し、酸化ストレスを軽減している(④)。2-デオキシ-D-グルコース(2-DG)とメトホルミンはNrf2の活性を阻害する作用がある(⑤)。ドコサヘキサエン酸(⑥)が細胞膜の脂質に多く取 . . . 本文を読む
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826)がん幹細胞特性を阻害するとがんは自然消滅する

図:がん組織はがん幹細胞(①)と成熟がん細胞(②)から構成される。抗がん剤治療や放射線治療に対して、成熟したがん細胞が死滅しやすいが、がん幹細胞が抵抗性を示す(③)。がん幹細胞が生き残れば、がん細胞はいずれ再増殖し、再発・再燃する(④)。がん幹細胞特性の維持にWnt、Notch、Hedgehog、JAK/STAT3、NF-κB、Akt/mTORC1、TGF-βなどのシグナル伝 . . . 本文を読む
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825) c-Mycをターゲットにしたがん治療(その2):ニトロキソリンとプテロスチルベン

図:染色体DNAの末端部分にはTTAGGGという配列が多数繰り返されたテロメアという構造が存在する(①)。正常細胞では細胞分裂のたびにテロメアが短縮し(②)、その短縮が限界に達するとDNAの複製ができなくなり、細胞はもはや分裂することが出来ず、細胞死を引き起こす(③)。多くのがん細胞ではテロメラーゼの発現と活性が亢進しており(④)、テロメアを再生することによって無限の分裂能(不死化)を獲得している . . . 本文を読む
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