592)抗がん剤治療は腫瘍関連マクロファージを活性化してがんの悪化を促進する

図:高用量の抗がん剤投与によってがん組織がダメージを受けると、腫瘍組織内のがん細胞や炎症細胞や線維芽細胞などから炎症性サイトカインや増殖因子やケモカインが分泌され(①)、がん組織にマクロファージが動員される(②)。シクロオキシゲナーゼ-2(COX-2)とシグナル伝達兼転写活性化因子3(Signal transducer and activator of transcription 3 :STAT3 . . . 本文を読む
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591)シスプラチン耐性を阻止する酸化治療

図:シスプラチンはDNA鎖に結合してDNA架橋(クロスリンク)を形成し(①)、DNA複製と転写を阻害し(②)、細胞周期を停止し、細胞死を誘導する(③)。がん細胞はDNA修復能を高めてシスプラチン抵抗性になる(④)。DNA修復はエネルギーを消費するので、解糖系を阻害する2-デオキシグルコース(2-DG)とミトコンドリアの呼吸酵素を阻害するメトホルミンはATP産生を抑制することによってDNA修復を阻止 . . . 本文を読む
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590)がんの「クエン酸療法」:クエン酸は多彩なメカニズムでがん細胞の増殖を抑える

図:解糖系の律速酵素の一つであるホスホフルクトキナーゼ(フルクトース6-リン酸をフルクトース1,6-ビスリン酸に変換する)はグルコース代謝の生成物質であるクエン酸(①)とATP(②)によってフィードバック阻害を受ける。外来性に摂取したクエン酸もホスホフルクトキナーゼを阻害して解糖系を阻害する(③)。さらに、クエン酸はリンパ球のT細胞の活性化(④)、細胞内の増殖シグナル伝達系の阻害(⑤)、スーパーオ . . . 本文を読む
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589)酸素ナノバブル水(その2):放射線治療の酸素効果

図:放射線がDNAを構成する分子の電子をはじき飛ばす(電離)ことによって、直接的にDNAのダメージを引き起こす(①)。さらに、放射線は組織の水分子(H2O)を電離してヒドロキシルラジカル(OH・)を発生し、このヒドロキシルラジカルがDNA分子に間接的にダメージを与える(②)。酸化したDNA分子は、酸素が無い条件では還元されて元に戻って修復されるが、酸素分子(O2)が存在すると、放射線照射によって生 . . . 本文を読む
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