583)がん細胞の抗がん剤感受性を高める方法(その1): 2-デオキシグルコース+ジクロロ酢酸+メトホルミン

図:グルコースが解糖系で代謝されてピルビン酸に変換された後、ピルビン酸脱水素酵素によってミトコンドリア内でアセチルCoAに変換される(①)。アセチルCoAはミトコンドリア内でTCA回路と呼吸酵素複合体における酸化的リン酸化によってATPが産生される(②)。R体αリポ酸とビタミンB1はピルビン酸脱水素酵素の活性に必要な補因子であり(③)、ピルビン酸脱水素酵素キナーゼはピルビン酸脱水素酵素をリン酸化し . . . 本文を読む
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582)健康寿命を延ばすミトコンドリア活性化法

図:老化すると全身の細胞のミトコンドリアの量と機能が低下する。細胞分裂しない筋肉や心筋細胞や神経細胞では、ミトコンドリア機能の低下によって、筋肉量の減少や心機能の低下や認知症を引き起こす(①)。筋肉量の減少や心臓機能の低下は最大酸素摂取量を低下させ、歩行速度や歩行距離や持久力を低下させる(②)。細胞分裂している多くの細胞では、ミトコンドリア機能の低下はミトコンドリアでの酸化的リン酸化の低下、解糖系 . . . 本文を読む
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581)抗がん剤依存症:なぜ死の間際まで抗がん剤治療を受けるのか

図:終末期に抗がん剤治療を受けた患者は、受けなかった患者よりも、集中治療室(ICU)で亡くなる頻度が高く、死亡時に心肺蘇生や人工呼吸器の装着を受けることが多い。末期がんで抗がん剤治療を受けた患者は自宅で看取られる率が低く、ホスピスや自宅など自分が希望した場所で亡くなる可能性が低い。終末期の抗がん剤治療は生存期間を延ばさない。つまり、余命数ヶ月の末期がん患者に抗がん剤治療を行うと、「延命効果はなく、 . . . 本文を読む
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580) がん再発予防における補助化学療法 vs 漢方治療

図:がん組織は氷山の一角であり、水面下にはがんになりやすい体質をいう大きな山が潜んでいる。がん組織を除去しても、体の治癒力を低下させる要因や、がんの発生を促進させる要因が改善されない限り、再びがんが発生(再発)してくる。漢方治療はがんになりやすい体質をターゲットに治療を行なうことによってがんの発生や再発を防ぐ効果を発揮する。 580) がん再発予防における補助化学療法 vs 漢方治療 【抗がん . . . 本文を読む
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579) ミトコンドリアを元気にしてがんを消す(その3):乳酸シャトルと有酸素運動

図:がん細胞の多くは酸素を使わない解糖系での糖代謝が亢進している(①)。この場合、グルコーストランスポーター(GLUT)から取り込まれたグルコースは解糖系でピルビン酸に変換され、ピルビン酸は乳酸脱水素酵素A(LDH-A)によって乳酸に変換される(②)。乳酸はプロトン(H+)と一緒にモノカルボン酸トランスポーター4(MCT4)によって細胞外に排出される(③)。がん組織の中にはミトコンドリアでの酸素呼 . . . 本文を読む
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