654)アンジオテンシン阻害剤はがん組織の結合組織を減少して抗がん剤治療の効果を増強する

図:膵臓がん組織の間質にはヒアルロナン(ヒアルロン酸)やコラーゲンが増生している(①)。ヒアルロナンは水分を保持して組織圧が高くなって血管を押しつぶしている(②)。そのため、がん組織は血流低下によって抗がん剤のがん組織への到達が妨げられ(③)、抗がん剤が効きにくい状況にある(④)。アンジオテンシン阻害剤のロサルタンはがん組織内の結合組織を減少させ(⑤)、組織圧が低下して血管が拡張し、抗がん剤ががん . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

653)免疫原性細胞死の誘導法(その2):白金製剤+ピリドキシンは抗腫瘍免疫を誘導する

図:シスプラチン(①)によってがん細胞が死滅する(②)。シスプラチン治療にビタミンB6の一種のピリドキシン(Pyridoxine)を併用すると(③)、死滅したがん細胞からカルレチキュリン(CRT)やATPやHMGB1(High-mobility group box 1 protein)などのダメージ関連分子パターン(damage-associated molecular patterns ; DA . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

652)免疫原性細胞死の誘導法(その1):抗がん剤+2-デオキシ-D-グルコースは抗腫瘍免疫を誘導する

図:抗がん剤(①)によってがん細胞が死滅すると、死滅したがん細胞からカルレチキュリン(CRT)やATPやHMGB1(High-mobility group box 1 protein)などのダメージ関連分子パターン(damage-associated molecular patterns ; DAMPs)が放出される(②)。DAMPsは骨髄や末梢組織から未成熟な樹状細胞をがん組織に動員する(③)。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

651)駆虫薬メベンダゾールの抗がん作用

図:細胞分裂の際に複製されたDNA(染色体)は微小管によってそれぞれの細胞に分けられる(①)。微小管はαチュブリンとβチュブリンが結合したヘテロ二量体を基本単位として構成され、チュブリンのヘテロ二量体が繊維状につながったものをプロトフィラメントと呼び、これが13本集まって管状の構造(直径25nm)になったものが微小管となる。メベンダゾールはチュブリンに結合して微小管の重合を阻 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

650)ビタミンDの補充はモルヒネ使用量を減らす

図:体内でコレステロールから合成されるプロビタミンD3(7-dehydrocholesterol)は皮膚で紫外線(HV-B)照射によってビタミンD3(Cholecalciferol)へ変換される(①)。ビタミンD3は食品やサプリメントからも摂取される(②)。ビタミンD3は肝臓と腎臓で代謝されて活性型ビタミンD3である1,25(OH)2ビタミンD3(Calcitriol)になる(③)。活性型ビタミン . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )