329) 甘い果物の取り過ぎはがんを促進する

図:グルコース(ブドウ糖)は血糖を高めてインスリンの分泌を亢進し、がん細胞の増殖を促進する。がん細胞は嫌気性解糖系でのATP産生が亢進していてミトコンドリアでのTCA回路と電子伝達系が抑制されているので、グルコースの取り込みが多い(ワールブルグ効果)。取り込んだグルコースはATP産生だけでなく、核酸、脂肪酸、アミノ酸の合成にも使用される。したがって、グルコースの摂取過多はがん細胞の増殖を促進する。 . . . 本文を読む
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328)AMPK活性化におけるαリポ酸とバイカリンとケトン食の相乗効果

図:AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)はα, β, γの3つのサブユニットからなるヘテロ三量体で、ATPが減少してAMP/ATP比が上昇すると、γサブユニットに結合していたATPがAMPに置換する。これによってAMPKの構造変化が起こると、LKB1というリン酸化酵素の親和性が高まり、αサブユニットのスレオニン172がリン酸化されると . . . 本文を読む
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327)ケトン食で頭が良くなる?

図:中鎖脂肪酸を多く摂取するケトン食(中鎖脂肪ケトン食)では、糖質制限によるインスリン/インスリン様成長因子-1(IGF-1)シグナル伝達系の抑制(AktやmTORC1の活性阻害)、ケトン体によるアディポネクチンやAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化やヒストン脱アセチル化酵素阻害を介した転写因子FOXOの活性化、多価不飽和脂肪酸などのによるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体&alp . . . 本文を読む
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326)神経膠芽腫(グリオブラストーマ)と高脂血症治療薬フェノフィブラート

図:フィブラート系の高脂血症治療薬のフェノフィブラートが神経膠芽腫(グリオブラストーマ)に対して抗腫瘍効果を示すことが報告されている。その作用機序は多彩で、PPARα(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α)の活性化を介する脂肪酸β酸化の亢進とグルコースの解糖系の抑制はがん細胞のワールブルグ効果を抑制して抗腫瘍効果を示す。さらに、PPARα依存性あるい . . . 本文を読む
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325) 性格とストレスと乳がんとFOXO3a

図:精神的ストレスは、脳(視床下部-脳下垂体)や内分泌系(副腎)や自律神経に作用し、睡眠障害や諸臓器機能の失調・低下など様々なメカニズムで免疫力を低下させ、がんの発生や再発・転移を促進する。ケトン食、メトホルミン、COX-2阻害剤(celecoxib)は精神的ストレスによる免疫力低下やそれによるがんの発生や進展を阻止する効果が期待できる。 325)性格とストレスと乳がんとFOXO3a 【ストレ . . . 本文を読む
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