364)低酸素誘導因子-1(HIF-1)をターゲットにしたがん治療

図:低酸素誘導因子(HIF-1)によって発現誘導や活性亢進される因子を図中の黄色地で赤字で示している。HIF-1はグルコース・トランスポーター(GLUT)の量を増やしてグルコースの取込みを増やす。ヘキソキナーゼ(HK)の量を増やして解糖系を亢進しグルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)を増やしてペントース・リン酸経路を活性化する。乳酸脱水素酵素(LDH)の量を増やしてピルビン酸から乳酸への変換 . . . 本文を読む
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363)mTORとヘッジホッグ経路とがん幹細胞:ラパマイシンと半枝蓮と白花蛇舌草の相乗効果

図: PI3K/Akt/mTOR経路とヘッジホッグ(Hedgehog)経路は、自己複製能や不均等分裂などのがん幹細胞(Cancer Stem Cell)の性質を維持する上で重要は役割を果たしている。PI3K/Akt/mTOR経路は増殖因子や栄養によって活性化され、セリン・スレオニンキナーゼのmTORを活性化して様々なタンパク質をリン酸化して活性化することによって細胞の増殖を促進する。ソニック・ヘッ . . . 本文を読む
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362)女性が男性よりがんが少なく長生きする理由

図:mTOR(哺乳類ラパマイシン標的タンパク質)は成長ホルモン(GH)やインスリン様成長因子-1(IGF-1)やインスリンや様々な成長因子や過剰な栄養によって活性化され、細胞の増殖や体の成長に中心的な役割を担っている。成長が終了したあともmTORの働きが過剰に続くと、細胞や組織の老化が促進される。成長は「プログラムされた正常機能」であり、老化は「疑似プログラム化された過剰機能」であり、成長終了後は . . . 本文を読む
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361) 膠芽腫に対するラパマイシンとレチノイド(イソトレチノイン)の相乗効果

図:栄養摂取やインスリン、成長ホルモン、IGF-1などの増殖刺激が細胞に作用すると、それらの受容体などを介してPI3キナーゼ(Phosphoinositide 3-kinase:PI3K)というリン酸化酵素が活性化され、これがAktというセリン・スレオニンリン酸化酵素をリン酸化して活性化する。活性化したAktは細胞内のシグナル伝達に関与する様々な蛋白質(mTORC1やFoxOなど)の活性を制御する . . . 本文を読む
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360) 転写因子Nrf2を阻害するとがん細胞は死にやすくなる

図:Keap1-Nrf2システムは酸化ストレスや有害物質に対する防御機構において重要な役割を担っている。転写因子のNrf2は細胞質でKeap1によって分解が促進されることによって活性が抑制されている。正常細胞では酸化ストレスが加わると、Keap1の構造が変化してNrf2から離れ、フリーになったNrf2が核内に移行して、抗酸化酵素や解毒酵素の遺伝子の上流に存在する抗酸化剤応答配列ARE(antiox . . . 本文を読む
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