565)抗がん剤による神経障害に対する補完療法

図:抗がん剤は中枢神経系(脳と脊髄)と末梢神経系(運動神経、感覚神経、自律神経)の両方の神経細胞にダメージを与えて様々な症状を引き起こす。抗がん剤による神経障害を軽減する補完医療として、メトホルミン、アセチル-L-カルニチン、カンナビジオール、アルファリポ酸、メラトニン、漢方薬、ビタミンB製剤などの有用性が報告されている。これらは様々なメカニズムで抗がん剤による神経障害を予防・軽減することが報告さ . . . 本文を読む
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564)抗がん剤の新薬の半数以上は延命効果が証明されていない

図:2009年から2013年の期間に欧州医薬品庁(European Medicines Agency:EMA)が承認したがん治療薬は48製剤、68適応であった。承認時点で生存期間の有意な延長が認められたのは24/68適応(35%)で、その延長期間は1.0~5.8ヵ月(中央値2.7ヵ月)であった。承認時点でQOLの改善が認められたのは、7/68適応(10%)であった。承認時点で全生存期間の延長の証拠 . . . 本文を読む
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563)手術侵襲はがん再発を誘導する

図:手術による組織のダメージ(創傷)や細菌感染は炎症応答を引き起こす(①)。炎症反応で産生されるIL-1βやTNF-αや活性酸素は炎症性転写因子のNF-κBを活性化し、IL-6遺伝子の発現を亢進する(②)。炎症応答でTGFβ(Transforming Growth Factor β)とCOX-2(シクロオキシゲナーゼ-2)の発現が誘導され、COX-2はPGE2(プロスタグランジンE2)の産生を高め . . . 本文を読む
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562)トリプル・ネガティブ乳がんに対するカンナビジオール(CBD)の抗がん作用

図:がん細胞から分泌されるケモカインや増殖因子はマクロファージをがん組織に動員する(①)。活性化した腫瘍関連マクロファージは血管内皮増殖因子(VEGF)などを産生して血管新生を亢進する(②)。さらに、上皮成長因子(EGF)などの増殖因子を産生してがん細胞の増殖を亢進する(③)。さらに、MMP(matrix metalloproteinase)やEGFの産生を促進してがん細胞の浸潤性を高める(④)。 . . . 本文を読む
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