図:がんの漢方治療では、体に備わる抗がん力(体力、免疫力、治癒力など)を高める補法と、がん細胞を攻撃する瀉法のバランスが大切。
23) 守る治療(補法)と攻める治療(瀉法)【がんの漢方治療では補剤と瀉剤を上手に使う】 漢方では、体力や抵抗力を維持する上で不足している気血水を補う治療を「補法」と言い、その時に使用する漢方薬を「補剤」と言います。一方、体に害になっている原因を取り除く治療を「瀉法」と . . . 本文を読む
図:植物に含まれるアルカロイドなどの成分の中には、細胞の働きを阻害したり、生理活性作用をもったものが存在する。これらの成分は毒薬にもなるが、上手に利用すると医薬品にもなる。西洋医学では、分離した成分を医薬品として利用するが、漢方治療では毒をもった植物そのものを利用する。
22)) 抗がん生薬とは【植物毒が抗がん剤に使用されている】多くの植物は、カビや細菌や昆虫などの外敵から自分を守るため、あるい . . . 本文を読む
図:日本漢方と中医学とハーブ治療の違い日本漢方では、患者の呈する症状や病状(証)に合った処方を、過去の伝承の中から見つける手法を基本とする(方証相対)。一方、中医学では、病人の症状や病状を中医学的認識法で分析・診断し、治療に必要な薬効を持つ生薬の組み合わせを個々に考える(弁証論治)。ハーブ治療は単一の薬草の効能を単純に利用するだけであり、病人の呈する症状や病態を詳しく分析する理論はない。
21) . . . 本文を読む
図:抗癌剤や放射線照射は正常組織に酸化ストレスによって組織障害や血行障害を引き起こして免疫力や治癒力を低下させる。一方、酸化ストレスはがん細胞を死ににくくして、抗癌剤や放射線の治療に抵抗するがん細胞の出現を引き起こす。駆お血薬はこれらの作用を阻止して治療効果を高める。
20)漢方薬で抗がん剤や放射線の感受性を高める 放射線療法に駆お血薬を併用すると、放射線に対する感受性を高め、治療効果を高めるこ . . . 本文を読む
図:生命力の低下は気(生命エネルギー)の量の不足と言える。諸臓器の機能の低下によって気の産生が低下する。補気薬や健脾薬は、消化管での栄養素の消化吸収を促進し、呼吸器から取り込んだ酸素を使ったエネルギー産生を高める。補腎薬は腎に貯蔵された先天の気(精気)の量を高めることによって生命エネルギー(生命力)を増やすことができる。
19)漢方薬で生命力を高める
【生命力低下を気虚と腎虚でとらえる】 漢方 . . . 本文を読む