図: PI3K/Akt/mTORC1経路とヘッジホッグ(Hedgehog)経路は、自己複製能や不均等分裂などのがん幹細胞の性質(Stemness)を維持する上で重要な役割を果たしている(①)。がん幹細胞特性の維持は自己複製、細胞増殖、生存、細胞死抵抗性を促進し、再発・転移を促進し、抗がん剤抵抗性を亢進する(②)。アルデヒド脱水素酵素1A1はがん幹細胞で過剰に発現し、幹細胞の性質の維持に重要な働きを . . . 本文を読む
図: ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)とビタミンD受容体(VDR)とレチノイン酸受容体(RAR)はそれぞれレチノイドX受容体(RXR)とヘテロダイマー(ヘテロ二量体)を形成して遺伝子のプロモーター領域の応答配列(ペルオキシソーム増殖因子応答配列とビタミンD応答配列とレチノイン酸応答配列)に結合して、それぞれの標的遺伝子の発現を誘導する。PPARとVDRとRARおよびRXRは細胞の増 . . . 本文を読む
図:がん組織はがん細胞以外にマクロファージや線維芽細胞などの間質細胞が存在する(①)。がん組織中の線維芽細胞やマクロファージはケモカインや増殖因子を産生し(②)、がん細胞の受容体が刺激されて(③)、増殖や浸潤が亢進する(④)。ケモカインや増殖因子は骨髄の血管内皮前駆細胞や炎症細胞(マクロファージなど)をがん組織に動員する(⑤)。その結果、がん組織は血管の新生・増生や炎症性サイトカインの産生、酸化ス . . . 本文を読む
図: 2-デオキシ-D-グルコースは糖タンパク質の糖鎖の異常を引き起こし、メトホルミンとDCA(ジクロロ酢酸ナトリウム)はミトコンドリアからの活性酸素の産生を増やして酸化ストレスを引き起こし、変異タンパク質や折り畳み不全のタンパク質を増やし(①)、小胞体ストレスを誘導する(②)。これに対して、がん細胞はプロテアソーム(③)やオートファジー(④)のメカニズムによって異常タンパク質を分解して小胞体スト . . . 本文を読む