図:肝臓で作られる胆汁を十二指腸に運ぶ通路を胆道と言う。胆道にできるがんを胆道がんと言い、発生する場所によって肝内胆管がん、肝門部胆管がん、胆管がん、胆嚢がんなどに分けれ、発生する場所によって症状や手術法が異なる。しかし、がん細胞の性状は同様であり、抗がん剤治療に使われる薬剤やその効果(感受性)は似ている。すなわち、使用できる抗がん剤の種類は少なく、抗がん剤は効果が出にくい特徴がある。胆道がんの多 . . . 本文を読む
図:シスチン・トランスポーターはシスチン/グルタミン酸交換輸送体とも呼ばれ、細胞内のグルタミン酸との交換により細胞外のシスチン(Cystine)を細胞内に輸送する(①)。シスチンはグルタチオンの構成成分であるシステイン(Cysteine)が2個結合したアミノ酸で、シスチンが細胞内に取り込まれると、システインに変換されて還元型グルタチオン(GSH)の合成が増える(②)。グルタチンペルオキシダーゼ4( . . . 本文を読む
図:食事(①)からのドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)は細胞膜に取り込まれる(②)。多価不飽和脂肪酸は酸化を受けやすいので、がん細胞内で鉄介在性に活性酸素の産生が高まると(③)、脂質の過酸化によって細胞は酸化傷害を受け(④)、フェロトーシスの機序で死滅する(⑤)。抗がん剤、放射線照射、アルテスネイト、鉄剤、高濃度ビタミンC点滴、スルファサラジン、ジクロロ酢酸ナトリウムはが . . . 本文を読む
図:がん細胞はトランスフェリン受容体の発現が多く(①)、細胞内に鉄を多く取り込んでいる(②)。抗マラリア薬のアルテスネイトは分子内にエンドペルオキシド・ブリッジ(endoperoxide bridge)を有し、これは鉄イオンやヘムと反応してフリーラジカルを発生する(③)。高濃度ビタミンC点滴はがん組織やがん細胞内において過酸化水素を発生し、過酸化水素は鉄イオンと反応すると酸化作用の強いヒドロキシル . . . 本文を読む