図:ウツボグサは夏に紫の花を咲かせるシソ科の多年草で、生薬名を夏枯草(カゴソウ)と言う。枯れて褐色になった花びらが薬用に使われ、利尿作用や血圧降下作用の他、抗炎症作用や抗がん作用が知られている。強い抗エストロゲン作用があることが報告されている。
100)ウツボグサ(生薬名:夏枯草)の抗エストロゲン作用
ウツボグサは学名をPrunella vulgaris と言い、日本各地や東アジアの温帯に広く . . . 本文を読む
図:シスプラチンなどの抗がん剤は小腸からセロトニンの分泌を刺激して吐き気や食欲低下を起こす。六君子湯はセロトニンによる胃からのグレリン分泌低下を阻止し、脳におけるグレリン受容体の量を増やす効果によって、抗がん剤による食欲低下を改善する効果が報告されている。
99)食欲増進ホルモンの「グレリン」の分泌を高める六君子湯
【抗がん剤による吐き気はセロトニンにより起こる】シスプラチンなどの抗がん剤は、 . . . 本文を読む
図:女神散(にょしんさん)は12種類の生薬から構成され、のぼせやめまい、頭痛、頭重感、動悸、不眠、不安感、焦燥感などの自律神経症状や精神症状を緩和する効果があり、乳がん治療後の更年期障害の改善に有効という報告がある。
98)乳がん治療に伴う更年期症状を緩和する女神散(にょしんさん)
女性の更年期障害の治療に漢方薬がよく使われます。更年期障害や生理不順の治療に使われる漢方薬には、当帰芍薬散(とう . . . 本文を読む
図:生薬を細かくすると煎じる際の抽出効率を高めることができる。昔は薬研(やげん)を用いて生薬を細切していたが、現在ではフードプロセッサーや粉砕器を用いれば簡単に粉末にできる。
97)生薬の抽出効率を高める:薬研とフードプロセッサーと粉砕器
漢方薬は、生薬(薬草)を熱水で30~60分間煎じて、生薬に含まれる薬効成分を煮だした液(煎じ液)を服用する薬です。生薬は薬草を乾燥して細かく刻みますが、この . . . 本文を読む