図:がんの発生率は80歳代がピークになり、90歳以上の超高齢者はがんの発生率や罹患率やがんによる死亡率が低下することが知られている。また、百寿者(100歳以上の高齢者)の調査によると、超高齢者ではアディポネクチンの血中濃度が高いこと、BMI(Body Mass Index)が低いことが報告されている。アディポネクチンは寿命の延長とがん細胞の発生予防や増殖抑制作用があることが知られている。そこで、超 . . . 本文を読む
図:がん細胞は遺伝子変異の蓄積によって発生するという「多段階発がんモデル」が一般に受け入れられている。遺伝子変異が蓄積し、数個から十数個のがん遺伝子やがん抑制遺伝子に異常が起こるとがん細胞になる。一方、活性酸素やフリーラジカルから遺伝子(DNA)変異を防ぐ抗酸化力や、がん細胞を排除する免疫監視機構(免疫力)が体には備わっており、このような治癒力ががん細胞の発生を抑えている。加齢とともに遺伝子変異は . . . 本文を読む
図:亜麻仁油(フラックスシードオイル)や紫蘇油(エゴマ油)やクルミに多く含まれるα-リノレン酸や、魚の油に多く含まれるエイコサペンタン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)はオメガ3系不飽和脂肪酸(あるいはn-3系不飽和脂肪酸)に分類される。α-リノレン酸は体内で合成されないので必須脂肪酸になる。体内でα-リノレン酸はEPAとDHAに変換されるが、その量は少 . . . 本文を読む
図:クロマチン構造中でDNAが巻きついているヒストンというタンパク質のアセチル化(アセチル基が付くこと)は、p21cip1のような細胞周期の進展を阻害する遺伝子の発現を高めることによってがん細胞の増殖を抑える作用が報告されており、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤はがんの治療薬として注目されている。L-カルニチンにヒストン脱アセチル化酵素の阻害作用が報告されている。さらに、L-カルニチンにアセチル基が . . . 本文を読む
図:mTORC1(mammalian target of rapamycin complex-1:哺乳類ラパマイシン標的蛋白質複合体-1)は成長因子(インスリン、インスリン様成長因子など)やブドウ糖やアミノ酸(特にロイシン)によって活性化される。活性化されたmTORC1はシグナル伝達の下流に存在する様々なキナーゼ(タンパク質リン酸化酵素)などを介してタンパク質合成や細胞分裂を促進し、その結果がん細 . . . 本文を読む