681)医薬品再利用とイベルメクチン

図:寄生虫疾患治療薬のイベルメクチンは、ミトコンドリア呼吸阻害によるATP産生抑制と酸化ストレスの亢進、がん細胞における抗がん剤多剤耐性の原因であるP-糖タンパク質の発現抑制と活性阻害、がん細胞の増殖を亢進するAkt/mTOR経路やWNT-TCF経路の阻害、RASシグナル伝達系の中心的役割を担うp21活性化キナーゼ(PAK-1)の阻害作用、微小管脱重合阻害による細胞分裂阻止、血管新生の阻害、抗腫瘍 . . . 本文を読む
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680)2−デオキシ-D-グルコースのヘキソサミン生合成阻害作用

図:がん細胞はグルコース・トランスポーター(GLUT-1)からのグルコース(ブドウ糖)の取込みが亢進し(①)、解糖系(1分子のグルコースが2分子のピルビン酸に分解される過程)が亢進している(②)。グルコース6リン酸から派生するペントースリン酸経路(③)では、還元剤のNADPHと核酸合成の材料になるリボース5リン酸が産生される(④)。グルタミンとフルクトース6リン酸を基質として、グルタミン・フルクト . . . 本文を読む
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679)イベルメクチンはPAK1/STAT3経路を阻害して乳がん幹細胞の増殖を阻害する

図: STAT3(シグナル伝達兼転写活性化因子-3)は受容体性および非受容体性のチロシンキナーゼによってリン酸化されると、二量体を形成して核内に移行する(①)。核内に移行したSTAT3二量体は、標的となるIL-6遺伝子のプロモーター領域に結合する事でIL-6の転写を活性化する(②)。ヤーヌスキナーゼ2(JAK2)によってリン酸化して活性化したPAK1はSTAT3二量体に結合して遺伝子転写活性を促進 . . . 本文を読む
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678)解糖系とミトコンドリアと抗酸化システムをターゲットにしたがん治療

図:ミトコンドリアの酸化的リン酸化で活性酸素種が産生される(①)。細胞は活性酸素種を消去するためにグルタチオンやチオレドキシンなどの抗酸化システムを持っている(②)。酸化したグルタチオンとチオレドキシンを還元するための還元剤(NADPH)はペントースリン酸経路から供給される(③)。2−デオキシ-D-グルコース(2-DG)はヘキソキナーゼ(HK)によって2-DG-6リン酸(2-DG-6- . . . 本文を読む
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