628)メトホルミンは抗がん剤や免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果を高める

図:メトホルミンは多彩なメカニズムで抗腫瘍作用を示す。メトホルミンは肝臓における糖新生を阻害し(①)、血液中のグルコースとインスリンの量を低下し、がん細胞の増殖を抑制する(②)。さらにメトホルミンは、ミトコンドリアの呼吸酵素複合体Iの阻害によるATP産生抑制、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)活性化、mTORシグナル伝達系の抑制、低酸素誘導因子-1(HIF-1)活性の抑制などのメカニズムで . . . 本文を読む
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627) がん細胞のストレスを亢進するがん治療(その2):ジスルフィラムとオーラノフィン

図:がん細胞は遺伝子異常や栄養飢餓や低酸素や炎症などによって変異タンパク質や折り畳み不全などの異常なタンパク質が増え(①)、小胞体ストレスが亢進している(②)。異常タンパク質はユビキチンが結合して(③)、プロテアソームで分解している(④)。さらに、がん細胞はシャペロンタンパク質を増やすなどの小胞体ストレス応答を亢進して小胞体ストレスを低下させている(⑤)。2-デオキシ-D-グルコース(2-DG)は . . . 本文を読む
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626) がん細胞のストレスを亢進するがん治療(その1):2-デオキシグルコースとメトホルミン

図:がん組織内ではがん細胞は低酸素や低グルコースによるストレスを受け、さらに抗がん剤や放射線もがん細胞にダメージを与える(①)。その結果、がん細胞は異常タンパク質や活性酸素種の産生増加と蓄積によって、小胞体ストレスと酸化ストレスを受ける(②)。これに対して、がん細胞は小胞体ストレス応答や抗酸化システムやプロテアソームにおけるタンパク質分解(オートファジー)などのメカニズムで細胞内ストレスに対して応 . . . 本文を読む
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625) Wnt/βカテニン・シグナル伝達系を阻害するがん治療:メベンダゾールとビタミンD3とスリンダクとバイアグラ

図:細胞質内でβ-カテニン(β-Cat)はリン酸化されてユビチキン化され、プロテオソームで絶えず分解されている(①)。Wntが受容体Frizzledとその共役受容体のLRP5/6に結合してWntシグナルが活性化されるとβ-カテニンの分解が阻止される(②)。その結果、細胞質と核内のβ-カテニンの量が増える(③)。β-カテニンは転写因子のTCF(T-c . . . 本文を読む
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