図:放射線はDNAを傷害して変異を起こす(1)。放射線治療や放射線を使った検査によって放射線を被曝すると、がんが誘発される(2)。カロリー制限は放射線誘発がんの発生を抑制することが報告されている。カロリー制限はエネルギー産生を低下させ、その結果NAD+/NADH比(4)とAMP/ATP比(5)を高め、サーチュインとAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化する。サーチュインはLKB1を活性 . . . 本文を読む
図:お茶の健康作用は、エピガロカテキンなどのポリフェノールによると考えられている(1)。ポリフェノールは抗酸化作用(活性酸素の消去)によってがん予防や抗老化の作用を発揮すると一般に考えられている(2)。しかし、ポリフェノールが酸化剤として作用して細胞に酸化ストレスを与え(3)、適度な酸化ストレスは細胞の抗酸化システムを亢進するというホルミシス効果によって抗酸化力を高め、健康作用を発揮している可能性 . . . 本文を読む
図: がん細胞は解糖系が亢進して乳酸の産生が増えている(1)。乳酸によるアシドーシス(酸性血症)を防ぐため、肝臓で乳酸をグルコースに変換する。これをコリ回路という(2)。メトホルミンは糖新生を阻害するので、乳酸アシドーシスの副作用を起こしやすい(3)。ケトン食はグルコースの利用を阻害し、脂肪酸とケトン体はミトコンドリアの酸素呼吸(酸化的リン酸化)を亢進する(4)。2-デオキシ-D-グルコース(2- . . . 本文を読む
図:上図で赤の矢印と文字は活性化あるいは増えていることを示している。 (左図)がん細胞ではミトコンドリアの呼吸鎖の異常などによって酸素を使ってATPを産生すると活性酸素の産生量が増える状況にある。そこでがん細胞ではミトコンドリアでのATP産生(酸化的リン酸化)を抑制して酸化ストレスの増大を防いでいる。そのため、酸素を使わない解糖系が亢進していて乳酸の産生が増えている。また、ペントース・リン酸経路が . . . 本文を読む