677)ミトコンドリア・リボソームをターゲットにしたがん治療:ドキシサイクリンとアジスロマイシン

図:リボソームはmRNAの遺伝情報を読み取って(①)、アミノ酸を結合してタンパク質(ポリペプチド鎖)を合成する(②)。リボソームは大小2種類のサブユニットから構成され、真核生物のリボソームは40Sサブユニットと60Sサブユニットから構成される(③)。細菌は少し小さく、30Sサブユニットと50Sサブユニットの2つから構成される(④)。ミトコンドリアは細菌由来の細胞内小器官で、ミトコンドリア固有のリボ . . . 本文を読む
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676) Hippo経路をターゲットにしたがん治療:イベルメクチン+α

図: Hippo経路はYAP/TAZの核内移行を阻止している(①)。Hippo経路が不活性化されると、YAP/TAZは核内に移行し、TEADと相互作用して、YAP/TAZのターゲット遺伝子の発現を誘導する(②)。その結果、がん細胞の増殖や転移が促進される(③)。寄生虫治療薬のイベルメクチンはYAPの活性を阻害する(④)。ジインドリルメタンはHippo経路を活性化することによってYAP/TAZの働き . . . 本文を読む
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675)カンナビジオールはグリオブラストーマ(膠芽腫)の治療効果を高める

図:神経組織はニューロン(神経細胞)とそれを支えるグリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリア)から構成される(①)。脳腫瘍のグリオブラストーマ(膠芽腫)はアストロサイトが悪性化した腫瘍で(②)、標準治療として手術や放射線治療や抗がん剤治療が行われる(③)。グリオブラストーマにはカンナビノイド受容体のCB1とCB2が発現しており、これらの受容体がリガンドで活性化されると、細胞増殖 . . . 本文を読む
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674) イベルメクチン(Ivermectin)の抗がん作用(その2): p21活性化キナーゼ(PAK)阻害作用

図:低分子量Gタンパク質のRASは細胞外のさまざまな刺激(チロシンキナーゼ受容体やサイトカイン受容体やカルシウムチャネルなど)を受けて細胞増殖や生存を促進するRAFキナーゼ(Raf-1)やPI-3キナーゼ(PI3K)など多数のシグナル伝達系を活性化する(①)。p21活性化キナーゼ(PAK-1)はRacおよびCdc42のような低分子量GTPaseによって活性化される(②)。PAK-1はRasシグナル . . . 本文を読む
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673)イベルメクチン(Ivermectin)の抗がん作用(その1):寄生虫治療薬ががん細胞を死滅する

図:イベルメクチンは糞線虫症、糸状虫症、疥癬症など多くの寄生虫疾患の治療に使用されている。イベルメクチンが様々なメカニズムで抗がん作用を発揮することが報告されている。 673)イベルメクチン(Ivermectin)の抗がん作用(その1):寄生虫治療薬ががん細胞を死滅する 【寄生虫治療薬はがんにも効く?】心臓病や脳疾患や代謝性疾患など多くの疾患は、「臓器や組織の機能の低下や喪失」が発症の原因とな . . . 本文を読む
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