図:がん患者は様々な原因で「がん難民」になることがある。
166)代替医療と「がん難民」の接点:(その1)がん難民とは
【がん難民とは】
「難民(なんみん)」とは、宗教・民族の対立や戦争・天災などの理由で住む場所を追われた人々を指す言葉です。転じて、何かから溢れてしまった人々を現す用語にも使われます(就職難民、ネットカフェ難民、医療難民など)。
「医療難民」というのは、医師不足や病院 . . . 本文を読む
図:進行がん患者を対象に、ある抗がん剤の効果を検討した臨床試験の一例。抗がん剤治療を受けたグループの生存期間(生存期間中央値)が8ヶ月で、非治療グループの6ヶ月に比べて2ヶ月間延びた。6ヶ月後の生存率では20%の差があった。しかし、2年後以降は有意な違いはなく、4年後には両グループとも全員死亡した。このように治癒率ゼロで平均生存期間が2ヶ月延長しただけでも、「生存率が大幅に上昇」といった表現で過大 . . . 本文を読む
図:がんの診断・治療の伴うストレスは、神経-内分泌-免疫系に作用して、免疫力や治癒力を低下させ、がん細胞の増殖を促進し、QOL(生活の質)を悪化させる。不安や恐怖感や孤独感などのストレスを軽減することは、QOLの改善や再発予防や延命に効果が期待できる。
164)精神的ストレスの軽減はがん患者の生存率を高める
ストレスに関連した精神的要因とがんの予後との関係については多くの研究が行われています . . . 本文を読む
図:通常の抗がん剤治療や放射線治療に対して、成熟したがん細胞が死滅しやすいが、がん幹細胞が抵抗性を示す。がん幹細胞が生き残れば、がんはいずれ再燃・再発する。がん幹細胞の抗がん剤感受性を高める方法や、休眠状態を維持する方法を併用すると、がんの縮小効果や再発予防効果を高めることができる。
163)がん幹細胞をターゲットにしたがん治療
【組織幹細胞とは】
幹細胞(stem cell)には、個体を . . . 本文を読む
図:フラボノイドの基本骨格は15の炭素原子を有し,2つのベンゼン環(A,B)が3つの炭素原子で結合された構造(C6-C3-C6構造)を持つ。ルテオリンは、フラボノイドの一つのカテゴリのフラボンに分類され、シュンギク、ピーマン、セロリ、パセリなど多くの野菜やハーブに含まれている。近年、ルテオリンの抗がん作用が注目されている。2-3の二重結合と5,7,3',4'のOH基の存在がその薬効において重要と考 . . . 本文を読む