268)アビクラリンの脂肪酸合成酵素阻害作用

図:がん細胞では脂肪酸の合成が亢進しており、脂肪酸合成酵素の活性亢進が、がん細胞の抗がん剤耐性や悪性化と関連している。アビクラリンやケルセチンや緑茶ポリフェノール(エピガロカテキンガレートなど)は脂肪酸合成酵素の阻害作用が報告されており、これらの成分の抗がん作用の一つの作用メカニズムとして注目されている。 268)アビクラリンの脂肪酸合成酵素阻害作用 【がん細胞では脂肪酸の合成が亢進して . . . 本文を読む
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267)がん細胞のワールブルグ効果を阻害するシリマリン

図:がん細胞ではグルコース(ブドウ糖)の取り込みと嫌気性解糖系が亢進し、ミトコンドリアでの酸化的リン酸化は抑制されている。このようながん細胞に特徴的な代謝異常(ワールブルグ効果と言う)に中心的に関わっているのが低酸素誘導因子-1(HIF-1)で、HIF-1の働きを阻害するとがん細胞のエネルギー産生と物質代謝を抑制し、がん治療に役立つことが指摘されている。ミルクシスル(マリアアザミ)に含まれるシリマ . . . 本文を読む
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266) シコニンの腫瘍性ピルビン酸キナーゼ-M2の阻害作用

 図:ピルビン酸キナーゼは解糖系の律速酵素で、正常では4量体として存在する。がん細胞では腫瘍特異的な2量体のM2というアイソフォーム(PK-M2)が多く発現している。2量体のピルビン酸キナーゼ-M2はホスホエノールピルビン酸からピルビン酸の変換ができない。解糖系の途中におけるグルコースの代謝産物は、核酸や脂肪酸やアミノ酸の材料になる。細胞分裂によって増殖するがん細胞は、エネルギー産生と同 . . . 本文を読む
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265)ピルビン酸脱水素酵素の活性化をターゲットにしたがん治療

図:がん細胞では、ピルビン酸を乳酸に変換する乳酸脱水素酵素の活性(嫌気性解糖系によるエネルギー産生)が亢進し、ピルビン酸をアセチルCoAに変換するピルビン酸脱水素酵素の活性が低下しているため、ミトコンドリアでのTCA回路と電子伝達系によるエネルギー産生は低下している。低酸素になると誘導される低酸素誘導性因子(HIF-1)はピルビンン酸脱水素酵素キナーゼの発現を促進してピルビン酸脱水素酵素の活性を低 . . . 本文を読む
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