昨年が重馬場で勝ちタイムが1.08.3、今年が不良で勝ちタイムは1.11.5、前年比較で3秒2遅いタイムなので、比較は難しいくらい極悪の馬場だったといえる。興味深いのは昨年7番人気だった、トゥラヴェスーラが三着になって波乱の立役者になったこと。まさに人気の盲点だった。勝ったファストフォースはシルクロードステークスでナムラクレアの二着だったことを考えると、不当に人気が下がっていた事か。それにしてもここまで馬場が悪いと正直、予想が付かないというのが本音だけど。昔の中京の格言を振り返ると、極端な不良馬場になると1枠馬が激走するとのパターンがあった。それと穴馬券の格言でもある高齢馬の激走である。トゥラヴェスーラはこの二つに当てはまり、尚且つ昨年の僅差の4着を考えると最も警戒すべき存在だったのかもしれない。昨年二着のロータスランドを軸にしたが、岩田騎手がイン突きでなく、外から行った分もロスが大きかったように思えた。
下が重いと思われたが、意外とインコースが乾いていてグラニットが逃げ残りしそうな展開になった。これで力関係がかなりはっきりしてきた。共同通信杯のファントムシーフが有望に思える。きさらぎ賞勝ちのフリームファクシ、二着のオープンファイアが魅力的に映る。
ジャスティンパレスと心中した有馬記念から3か月弱、狙いはどうするか迷ったが、もう一度の気持ちで単勝と頭固定の3連単、配当は安かったが思った通りの結果になつた。ディープボンドは力が足らないのではなく、レースの流れに乗れていない感じだった。勝ったジャスティンパレスはルメールの鮮やかな乗り方で輝いて見えた。勝利騎手インタビューで瞬発力はないけど長くいい足が使えるというコメントは忘れないようにしたい。天皇賞の連勝もありうるような走りだった。
モノサシで測ったようなという表現がぴたりのプログノーシスだった。乗り役も決めていたのか??と思えるような騎乗だった。一頭だけ33秒台の脚を使って前を捉えた。結果的に外目の枠が功を奏したように思える。フェーングロッテンが行き切る展開から、目標設定がしやすい競馬になったのかもしれない。そのれにしても展開を読み切って、差し切った競馬は見事だった。
前前で展開した、馬たちが好走したレースの割にはゴッドファーザーが失速した以外は、1-2-3着馬は二番手から五番手につけていたので力勝負になったのだが、タスティエーラの勝ち方は今後のクラシック路線を意識させた。時計がかかっているレースなので、この力関係が決定したかは言えないように思う。4着のアームブランシュは次走以降、前傾ラップになった時の決め手が出るか注目だ。