パドックでの仕上がりはいわゆる出来過ぎに映ったが完勝だった。スタートから絶好のポジションを確保し、直線で力強く抜けてきた。二着三着は伏兵が絡んで大荒れの競馬になった。狙いのデゼルは４着、ファナは１１着とどちらも馬券圏内を外れた。デゼルは上がり最速でほぼどん尻から３３．８秒の上がり最速で追い上げてのものなので、破壊力はこちらかもしれない。まだまだ仕上がり途上なので頭で狙い打ちたい馬だと思う。ファナはどう見ても凡走だけど中京が合わないのかもしれない。リアアメリはこれで胸を張ってデアリングタクトに挑戦できる権利は得たといえる
前半の５Ｆが６４．３秒、いわゆるドスローの典型的な上がりの競馬。スローを見越して早めに前目の位置を取りに行ったカレンブーケドール、最後方で末脚にかけたセンチュリをが３４．５秒の上りで差し切る競馬だった。戸崎騎手の勝利は個人的には嬉しかったけど、カレンブーケドールの粘り腰は素晴らしい走りだった。Ｇ１のタイトルを今秋のどこかで手にする予感がする。ミッキースワローは自分で仕掛けて勝ち切らないといけない競馬になったので、まさに難しい競馬になった
断然の人気馬が内枠に入り多頭数になると、内枠がごちゃついて進路を失い、脚を余して負けるというのは競馬ではよくある事。断然人気の馬の場合は安全運転で大外を回って勝ち切るという選択。しかしこの競馬をすると馬への負担も大きくなる。コントレイルの戦前の評価ではホープフルＳを１００とすると７０ぐらいの出来。つまり本番の菊花賞に向けて余裕を残した仕上げという事になる。実際のレースはやはり内枠でごちゃついた競馬になったが、進路を見つけて抜けてきた時は余裕だった。この余裕はもう一つ、本番に向けて無理をしなかったことになる。無敗の三冠というもう一つのプレッシャーもあったと思うが、本番に向けての会心のレースになったと思う
三角、四角で前にいた三頭が着順が入れ替わっただけで、典型的な前残りの競馬になった。四着、五着のジャンダルム、シゲルピンクダイヤが６番手、７番手。人気のアンドラステは馬群に包まれて全くいいところなし。前半３５秒で行けば行った行った競馬のペースになっている。こんな展開で見せ場たっぷりだったのはアルーシャほぼどん尻から、上がり最速の３４．７秒で追い込み６着だった。７着のストーミーシーと合わせて、展開次第では上位争いは必至だろう。勝ったトロワゼトワルは昨年のこのレースで世界レコード1.30.7秒だった。今年は全く馬場条件も展開も違う中で勝ち切ったのは強いの一言だろう。今後の活躍が期待できる。
ダービー７着、ハンデ53ｋ如何にも有利に写ったが、直線の上りの速い競馬には対応できなかった。古い言い回しだが、ギアチェンジが出来ない脚質なのだろう。新潟の外回りは長くいい足を使う馬が有利にみえるが、結果は上がり勝負となった。勝ったブラバスが３２．６秒の上り、今後に期待を抱かせるのは４角どん尻の１８番手から究極の上り３１．９秒で４着に食い込んだサトノガーネットは大いに次走に注目の馬だ。
