先ずは、先行激化で外枠からの差し馬が台頭、この推理で外枠勢が馬券の軸と判断したが結果は全く裏目、むしろ素直に札幌のインコースはアドヴァンテージ有で内枠勢から入れば、意外と楽に的中馬券に繋がったかもしれない。ヴェントヴォーチェは、前走のアイビスサマーダッシュが一番人気で９着、二走前の函館SSが二番人気で７着、三走前の春雷S一番人気で１着、此処に来て人気を落としていた盲点を突いたかのような激走ぶりだった。二着もインコースの５番枠、葵Ｓの勝ちぶりからこれぐらい走られても驚けない結果だった。三着がこれも内枠の１番枠を生かしたヴァトレニ、素直にいけば良かったが後の祭り。トウシンマカオは次走期待というところか。
インをすくう、そんな表現がぴたりの１枠から見事に抜け出して見せた、ボンボヤージ。枠の有利さと騎手との呼吸がぴたりと合った結果だろう。ティエムスパーダは今村騎手から主戦の国分騎手に手が戻り、戦法的には逃げの手に出た。前走のレコード駆けの時の馬場とは違い、少し時計のかかる馬場になっていた。それでも前々走の皆生特別並みの時計で走ってはいるので、実力は発揮したのではないかと思う。タイセイビジョンは勝ち馬とのハンデ差6ｋをものともせず、怒涛の追い込みで実力を見せた。ナムラクレアは一言でいえば外枠に泣いた。こちらも強烈な追い込みを見せており、次走も楽しみな一頭だ。
１着から５着の一角の位置取りは3-1-3-6-5で４コーナーの位置取りが3-1-3-6-3目立った追い上げをしたのがアンティシペイトのみで14-13-10-7、これでは位置取りが全てのスタミナ消耗戦の展開となった。勝ったジャックドールはパンサラッサに行かせて３番手で我慢。内容は完勝だった。騎手心理としてはパンサラッサの福嶋記念の走りがあるので、追いかければ潰れるとの思いから、がりがりとした展開にならなかった。ジャックドールの脚質とパンサラッサは合わないと思ったが、いい意味での折り合いがついてしまったレースになった。アラタは惜しかったけど、横山騎手の好騎乗ではなかったか。ソダシはまさになし崩しの脚を使って、距離も少し長いと思われた。
マリアエレーナは内側の好位置をキープして馬場を読み切った松山騎手の好騎乗で快勝だった。５馬身の差は今後の活躍を期待できるものだった。びっくりだったのは大差がついたものの二着に食い込んだヒンズータイムだった。こちらは、今後の活躍が期待できるような走りだった。次走以降のローティションに注目だ。ジェラルディーナはパドックで落ち着きを欠いていたので嫌な感じだったけど自力で３着を確保した。次走以降もパドックの状態を確かめたい。福永騎手がG1級と評価しているので今後の走りがどうなるか注目だ。
勝ったウインカーネリアンは取りついた位置も良く、出来も良く、馬場も味方に完勝だった。思ったほど高速馬場にならず、イルーシブパンサーは全く走れていない。馬場云々よりも出来に問題があったと思わざるをえない負け方だった。逃げたシュリは上手くはまった感があったが、直線はよく頑張っているのではないか。最速の上り32.6で迫ったダノンザキッドは交わせなかったのは不満の残る走りだった。ウインカーネリアンは馬体も重厚実を増してきており、もう一丁行けるような感じに思える。
