四角通過が13番手、GIにしては緩いペースで流れたので、後方の位置取りの馬は不利な展開となった。前夜の雨で馬場が渋り、先週同様外差しが決まる流れと思われたが思っていた以上に内側の馬場の回復が早かったので、内枠の馬も好走することが出来た。勝ったセリフォスは届かない位置から、鬼足を使って上がり33.0秒で差し切っており強い競馬だった。最も馬場と枠と展開に恵まれたのがソダシだったが、直線で突き放すような走りはできなかった。ダノンザキッドまさに位置取りが上手く行って二着が取れた。一番損をしたのはジャスティンカフェだった。パドックらも気合いが入りすぎるぐらいだったけど、もったいない競馬になった。
復活が期待されたデアリングタクトは内枠でもまれて抜け出せず。三冠を取った時ほどの勢いは無くなっていた。道悪になり、内枠勢は苦戦を強いられた。ナミュールの切れる脚を使う馬には、歓迎できない馬場だった。伸びてきたのは外枠勢ばかりで、昨年の勝ち馬のアカイイイトももう一列前なら際どい勝負になっていただろう。外国人騎手の思い切った騎乗で1-3着までが外人騎手になった。ライラックも外枠と展開に恵まれたといえる。
6月のジューンステークスでヴェラアズールから0.3秒差の二着がブレークアップ、ヴェラアズールは10月の京都記念を制している。この力関係からすると今日の勝ちはフロックではないといえる。昨年のオーソリティーなど歴代、強い馬が勝ってきているのでブレークアップもこの列伝に名前を連ねたといえる。こうなってくると次走は何処狙いになるのか?ジャパンカップに出てくると面白い存在になりそうだ。因みに狙いのラストドラフトは二着とタイム差なしの5着、残念としか言いようがない。
ジンクスは破られるのかと期待した、レパードS二着、三着のタイセイドレファン、ハピは0.1秒差の四着、タイセイドレファンは0.2秒差の三着。これは何れジンクスは破られると実感したが、勝ったサンライズホープはびっくりだったが、どん尻から追い込んだオメガパーヒュ-ムはまさに鬼足だった。勝負強さに脱帽だ。どう見ても来れない位置から上がり36.0秒は凄すぎる。
まさにツインターボを彷彿させる逃げを打ったパンサラッサ、福嶋記念と同じような競馬だったけど、騎手心理としては札幌記念で捕まっていたので、追いかけなくても捕まえられる。変に追いかけると自分がつぶれる。この心理になっていたのがジャックドール、まさに金縛り状態の競馬だった。一つの競馬でハイペースとスローペースが混在する。不思議なレースだった。それにしてもこの展開で差し切ったイクイノックスの強さは際立つものがある。古い話で恐縮だが、1987年 安田記念(GⅠ) | フレッシュボイス | JRA公式 - Bing videoのフレッシュボイスがニッポーテイオーを大外から差し切ったレースを思い出し鳥肌が立った。