まさに競馬らしいどんでん返しのような結果だった。古典的な分析だと外枠に人気馬が集まると内枠の人気薄は要注意という事になるのだろう。こちらも競馬の古典的格言で行けば人気薄の逃げ馬、前半の５ハロンが12.3 - 11.6 - 12.6 - 12.4 - 12.2で６１．１秒平均ペースのスロー、これは前残り充分のペースなので位置取りが後ろだと馬場掃除のパターン。こんなに遅いペースの二番手で大敗しているキングオブドラゴンは距離に適性がないのかもしれない。勝ったジェラルディーナはパドックでチャカチャカしていて、買うに気になれなかったが、レース後のインタビュー馬場入りしてからは落ち着いていたとか、疑り深いので次走は凡走するのではと勘ぐってしまう。デアリングタクトは勝ち切りたいところだったと思うが案外だった。次走は知らないと？？かも。インコースにいたロバートソンキーはジェラルディーナを目標に追い上げたようなのもので目標が大正解だった。ウインキートスは枠の有利をフルに生かしたのではないかと思う。あわや３着かと粘らせたバビットの横山騎手はさすがとしか言えない。
春の実績場プラダリアと秋の期待馬パラレルビジョンが人気を分けたがいずれも凡走。皐月賞、ダービー共に９着で敗退したが、２歳時のホープフルSでは二着の実績があり、G1 級の実力は秘めていたことになる。それがこの場面で出るかという事だが、上手くインコースを縫うように出てこれたのが最大の勝因だろう。鮫島騎手の好騎乗だったと思う。ボルドグフーシュは春のクラシック路線には乗れなかったが確かな末脚で３着に突っ込んできた。パラレルビジョンはルメール人気もあって、まさに家賃が高かったという事だろう。今後の路線に注目だ。
開幕馬場で1.06.02のレコード決着ではメイケイエールはかかることもなく完勝だった。この早い流れではソングラインの追走が苦しくなるのはいかんともしがたい。もう少し時計のかかる馬場だったら、結果は違っただろう。ファストホースは昨年の夏に1.06.0でピクシーナイトを下しており、前に出して行ったのが大正解のレースだった。これだけ早い流れになると前も止まらず、差し馬に出番はない。不利な状況で有ったが、ソングラインは良く追い上げたと評価できるだろう。
勝ったファルコニアはようやく勝ち切ったという印象だった。勝ちタイムが1.33.6同日の7R三歳以上１勝クラスの勝ちタイムが1.33.1でG3ではスローな流れになった。開幕週の馬場でこの流れではよーいドンのレースになってしまった。こうなると位置取りが全てになるが、このペースを読み切って、まくり気味に位置を押し上げたミッキーブリランテは岩田騎手の絶妙な判断だったと思う。狙いのダーリントンホールは０．６秒差の１２着、全くこんな流れが合わないのでいかんともしがたい敗戦だったし悲観しなくても良いと思う。東京での巻き返しはあるだろう
レース前に落鉄、レースは出遅れ、それも1200ｍ戦、どれをとっても勝ち味に薄い状況だったが、物が違うというような、豪脚であっさり差し切って見せた。小倉の１２００ｍはスタートからの直線が緩やかな下りで先行勢に有利なコース形態だけど、これらの条件も関係なしに勝ち切った事は、高い評価が得られるだろう。今後のローテーションは分からないけど、このレースぶりからはデイリー杯あたりがターゲットになりそうな気がする。それにしても次走どんなレースをするのか楽しみな馬が出てきた。
