CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

ふたり

2013-04-03 21:04:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
ふたり  著:唐沢寿明

ずいぶん古い本ですが読みました
唐沢寿明さんについては、いろいろなドラマとか映画とかで、
いい役者さんだなとしみじみ思っていたところ
何かの記事で、面白人間だという話を知って
そんなことでも書いてないかと読んだ次第であります
週刊誌に見つかった別居部屋が
ただの模型部屋だったとか、そういう
面白テーマを読みたかったんですが、
実際は、唐沢寿明さんという人が
どう悩んで、どう演技に向かってきたかという
非常にまじめで、思ったのとは違ったけども
面白い本でありました

内容からして、どうやら
奥さんとのなれそめと、その時の心境
それをつづった時期とかに出たんでありましょう
実際内容もそうでありまして、
心が通っていくというか、ふたりという題名にふさわしい
そういう出会いと、そういうものならば
そりゃすばらしいなと思わされる
見事なお話であります

だが、それよりも生い立ちとか、
実際に役者へと進んでいく生き様のほうが面白かった
若いうちから、結構とんがっていたようで
正直、その頃のそういう唐沢さんを見たいと思ってしまったんだが、
ともかく、やさぐれて酷い有様だった頃とか、
なんか、大きくなる役者の3人に1人くらいは
こういう人なんじゃないかと、
そのやさぐれぶりに目を見張るのでありました
というか、覚悟が違うといったらいいんだろうか
賭けているという感じなんだけど
気負いとは違う、ブラフというか、そんなでは当然ない
当たり前に、とんでもないことをしていくといった
その行き当たり場当たりを
まさに体現したかのような生き様は
凄いバイタリティだよなと感心しきりでありました

まさに、体で、人生で学んでいくというのを
地で言ったかのような生き様が面白くて
でも、その内容とか、いろいろ思っていると
本当はもっと違うところにあるのかもとも
思わされたりなんだったりなのであります
ただ、悪役のきわまったところのを見たいなぁと
そう思わされるのであります
どこか、無機質とも思えるようなところがあるのは
実際に、そういうところを持っているからなんだなぁと
改めて思わされるのでもあります

そんなわけで、今現在の唐沢さんが
これを読んで、ノリで書きましたと言っても
なんら不思議ではないほど
なかなか凄い内容でありました
面白かったのでメモっておくのであります
いい役者さんだよなぁ

現代語 古事記

2013-04-02 20:52:08 | 読書感想文とか読み物レビウー
現代語 古事記  著:竹田恒泰

ちょっと前だったと思いますが、
古事記が流行っていたというのを思い出して
いっちょ読んでみようかと
手を出したのが現代語版のこの本でありました
読んだには、読んだんですが
なんというか、ながら読みというか、
電車のいきかえりなんかで読むには
ちょっと物語すぎるというか、
難しすぎて、ほとんど理解できなかった
なんてもったいないことしたんだろうかな

そんな感想なので見も蓋もないのでありますが、
古事記をちゃんと読もうと思う場合、
非常に読みやすい、いわゆる、国語的な現代語訳で
丁寧で楽しいそれなのでありました
神話に触れるという意味だけでも
読む価値が相当に高い、そんな優れた本でありました

内容についてですが、知っているようで知らないというか
そもそも古事記って、どういう本で、なんだっけと
中学生くらいの頃に忘れてきたかのような
日本史の初期というか、まぁ、これは古事記なんで
正史とはまた違うんでと、そんな記述も見られるものの
歴代天皇(すめらみこと)がどのような御世をわたられたのか、
その神から人になりというあたりが
様々に描かれていて、神話物語としても面白いのであります

あらあらというか、どっかで聞きかじって
アマテラスから、大国主から、あれやこれやと
そのあたりはわかっていたというか
知っているような、間違っているようなという状態で、
神話ならではの、神が人になったところの部分だとか、
政治的な意図が、うまく物語的に反映されているところだとか
そんなのが非常に面白くて、
やっぱり昔の人でも、こういうのを編纂するようなつわものは
相当に頭よかったんだろうなと感心しきりなのでありました

読み方として、神話をという感じだったので、
なんとなし、こんな感想となったのでありますが
ルーツとか、そういうのを思うよりも
この本そのものの意味というのか、
さまざまな豪族とあわさっていく過程を描くという
その意図なんかが、非常に興味深いなと
それとなしうなづいたりしながら読み終えたのでありました

最後のほうは羅列になってしまうのが残念でありますが、
そういう部分は、日本書紀にゆずる内容だそうで
そっちもどっかで読んでみないといけないなと
感じたりするのでありました

完全解凍!アイスマン

2013-04-01 22:07:40 | ドラマ映画テレビ感想
あれこれとしている間に、見たい番組がたまってしまったと
録画できるのはうれしいことだけど、
リアルタイムで見なくなるから、よくないななど
反省しきりでありました
おそらく、放送されたときに盛り上がってたんでしょう
一人で見ても、なかなかに盛り上がってしまいました
久しぶりに楽しかった、NHKスペシャルであります

20年も前に発見されていたんだそうで、
いや、20年も前といいつつ、その頃の自分の年齢を考えると
なんで覚えていないんだろうと、不思議で仕方ないのでありますが
世紀の大発見だった、アイスマンについて
いよいよ、科学技術、いや、医療かもしれない、
ともかく人類の技術がともなってきたこともあって
いっちょ、解凍してあれこれ調べてみようぜと
そんなことになったらしいというお話
ドキュメンタリーではなくて、ただただ
サイエンスの番組として面白いそれと思いきや
なかなか、ステキな筋仕立てになっていました

最終的には、アイスマンは他殺体であったという
衝撃的すぎるそれでありました
しかも、なんというかな、科学鑑定というか、
死体一つで、いろいろなことがわかってしまうのだなと
末恐ろしいというのか、
もっと現在の事件は、本気になったら解決できんじゃないかと
疑ってというか、感じ入ったりしてしまったんですが
ともあれ、逃げ惑うアイスマンの動き、
そして、絶命の瞬間というか、死因までもが
骨太く推理されていくというのは非常に面白かったのであります

考古学的なビジョンとしても面白かったようで、
そちらに素養がないので、もう一つわかりませんでしたが、
少なくともパンのような何かの歴史が
数千年塗り替えられたというのは、衝撃なんでしょう
また歴史が変わってしまった、覚えなおしの人もいるんだろうな
因果な商売であります
というか、簡単な状況証拠であっという間に覆るような
脆弱な前提条件であるならば、今までの調べたそれらも
実はもっと古かったり、新しかったりするんじゃないのと
思ったりもしてしまったんですが、それは置いておきます
ともあれ、数千年前にとんでもない治金技術があったというか
銅の精錬が行われていたというのが
なかなか凄いことだと思います
あと、殺されたんだとしたら、その時に持ち去られなかったというあたり、
銅の斧ってのが貴重品ではなかったという話なんだろうか
ロマンがいっぱいですね

ヨーロッパで古くからツボを心得ていたという話も、
腰痛に効くツボで、実際ヘルニアっぽい感じだったとか
なんというのか、それは、本当にツボからヘルニアを見つけたんだろうか、
ヘルニアである医療証拠から、ツボだったんじゃね?と
なんとなく思いついたんじゃなかろうかとか
あれこれ思わされてしまうのでありました
ともかく、相当に古くから、人間のできというか、
やってることはほとんど変わらないんだなと
食べているものやら、生活風土なにやらから
思わされて、うぬぅとうなるのでありました

いつだったかのイカ騒動も面白かったですが、
これもなかなか、いや、相当に面白かったので
ぜひともこんな番組を今年度もいっぱいみたいわいと
要望のごとく、メモっておくのであります