CLASS3103 三十三組

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【読書】億万長者だけが知っている 教養としての数学

2021-08-02 21:10:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
億万長者だけが知っている 教養としての数学  著:ヒュー・バーカー

物々しいタイトルだけども、
経済に生かされている数学の話を面白おかしく紹介する
そんな感じの数学読本でした
入門書というほどでもない、本当に入り口、ないし、その前くらいを紹介している
雑学本に近い内容だったような感じでもあったが
なかなか楽しく数学を知ることができる一冊でありました

数学がどのようにして世界の役に立っているか、
いや、どう生かされているか、どこに潜んでいるかといったことを
わかりやすい事例に絡めて紹介しているという感じで、
やっぱり、とっかかりやすい、ギャンブルとか投資とか金融とか、
お金にまつわるところについて
数学的思考による実験や、歴史なんかが披瀝されていて
よく知られた話も多いのだけども、読んでいるとわくわくするのであります
ギャンブルで、どういう賭け方をするのがよいかとか、
暗号のなりたちだとか、そのあたりに数学が組み込まれていて、
また、数学者たちがそれに挑んでいったエピソードなんかが面白い

そうかと思うと、さらっと数式が出てきたりして
正直そこだけ、不親切極まりないくらい説明がないから
やっぱり数学難しいなとい感じてしまうんだが
数学を簡単に見せる本ではないから、数学の魅力を映しているという意味では
よくできた本だったのかもしれない
とはいえ、確率計算のための数式が、結構というか
だいぶ面倒くさいものを含んでいたので
これを読んで、よし、そこらの弱小賭場で荒稼ぎとは
絶対にいかない感じだなと思ったのだけども
ブラックジャックとカードカウンティング、
株式の割安さ(PER)、このあたりはわかりやすく説明されていて
読んでいる分には、頭がよくなったかのような錯覚に陥ることができるのであった

結局のところ、数学お決まりの素数に吸い寄せられていくと
そんな感じでもあるのが、いかにも数学本という感じなんだが、
こういう、世間にわかりやすそうな話題でまとめた本であっても、
どうやったって、素数の魅力の説明に字数を割いてしまうというのが
数学者というか、数学好きの性みたいなもんだろうかと
何度も読んだ素数に関する不思議のあれこれを
今回も読んだというお話でありました

あとは、解かれていない命題の紹介もあったが
紹介者すらも理解していないとさじを投げているところが
いっそ清清しいと思えるくらい、さらっとしていて
数学本なのに、かなり数式が少ない、読んで楽しい本だったと思うのである


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