CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

Gの生態

2006-10-25 08:59:15 | 昆虫学
Gこと、ゴキブリが先日
部屋の中を疾走しており驚いたのでありました

すわっ!!
思わず口をついて出る声というか
日本人は驚いたとき、スムースに上記のように
吼えるのであるわと思ったのでありますが
ともかく、私が大事に食べ続けていた
ラスクの袋の中に奴はいきなり現れた
いや、いつの間に入り込んだんだお前
まさか、俺、食べてないだろうな
かなりの錯乱をしつつ、相変わらず気持ちの悪いフォルムと動きだと
せつせつ思いつつ、乱闘開始

相変わらずのスピードで逃げる奴
しかし、寒さがそろそろ身にしみるでもないが
油断してるとすぐ風邪引きそうなこのごろ
そのおかげで、早いといいながらも見失うほどではない
見つけた以上、殺す他無し
見敵必殺の心構えであります
しかし、手ごろなスリッパや新聞紙が見つからず
古式ゆかしい、ティッシュで握りつぶすという方法を選択したのだが

私も老いた

かつて、昆虫野郎と罵られて生きていたとは思えないほど
すっかり臆病になっておりました、だってキモいのだもの
衰えた体捌きで、正直、まっすぐこちらに向かってこられたら
豚のような悲鳴を上げて倒れるだろうという
自分の情けなさを頭に描きつつも
じっと対面、奴は影になったところに逃げ隠れた
チャンスだ、しかし、体が思うように動かない
嫌がってる、怖がってる、たかだかゴキブリごときに

じっくり、ここでかつてを思い出すように
ゴキブリの観察をしてみることにした
チャバネ種の四齢幼虫と見た、あと二回は脱皮する余地がありそうだ
ますますいけない、ガキの頃に殺しておかないと
増える一方かもしれない、っつうかこんなガキが歩いてるってことは
既に数百匹が俺の部屋の中に・・・
いらぬことまで想像を働かせてしまうが
ともかくガキなのに全然、微塵も可愛らしさを見出せない
独特のフォルムと触覚の動きにだんだん殺意を高めて
いよいよである

ティッシュを奴の前面のほうからゆっくり
そして展開させて、包みこむような壁をこさえる
ぴくり、奴が少したじろいだ
しかしこの距離なら奴は動かない
駆け引きが重要だ、こちらの攻撃が十分の距離になるまで
そして奴が様子を見てからだを止めている時分の間に殺る

一瞬、時を止めたように感ぜられた
えいや、口だけはそう動いて言葉は追いつかないままで
右腕を眼にも留まらぬ速さで伸ばす
ティッシュの壁をそのL字のまま、手をその形にして追い詰める
しかし指先だけは間違いなく、ティッシュごしに
奴をえぐるように、突き殺すように、全体重をのしかかえて
チョッピングライトよろしく打ち下ろす、いや、衝きおろす

ぎゅあ、手ごたえあり
しかし次の瞬間に驚愕する、包み込んだはずの
ティッシュの間から奴が這い出てこようとしている
畜生っ、なんだ貴様、黙って死んでろっ
焦りながら、指を動かすが、ティッシュからずれて直に触れた
うほあっ!!キモっ!!!
どたん、しりもちついて後ずさりしてしまうが
ゴキブリは飛び上がったかのように打ち上げられ、そのまま墜落
そしてひっくり返ってぐるぐる回転している
その尻からは、確かに手ごたえの通りの致命傷
内臓がはみ出ているのが見える、勝った

わたわたわたわたわた
そんな具合で、ただただその場で回転し続けるゴキブリ
断末魔というのか、死に損なったからだで
暴れまわる、しかしその場から逃れることはない
完勝だ、思ってティッシュの包んで殺そうとするが
ゆっくりと近づけたそれに、わしわし、つかまったと思うと
上ってきやがったっ!!!なんだてめぇ、内臓はみ出させてまで
まだそんな反抗するのかっ
驚きのあまり叩きつけてしまうが
まだ生きている、というか元気だ
すげぇ、なんという生命力、なんという頑丈さ

わしわし・・・わし・・・
やがて動きが止まった
しかし経験上知っている、ティッシュを近づけると
また凄い勢いでこいつ動きだすんだよ、わかってる
少し心を落ち着けようと(落ち着けてばっかりだな)
またじっと見つめてみる、内臓はみ出ている哀れな生き物
しかし、こんなに生きようと必死な生物を
かつて見たことがあるだろうか、凄い
生にしがみつく姿には感動を覚える
俺はこいつほど、必死に生きているだろうか
などなど、社会人とは思えないようなおろかなことを
ゴキブリごときに想起させられていたのでありますが

やがて、長生きさせておくのもかわいそうだと気づき
ぎゅぅ、とティッシュで叩き潰しました
ちなみにティッシュは最初から最後まで一枚だけです
それ以上使うのは、プライドが許さなかったのだよ
意味のわからないこだわりを胸に
戦いの終わりを感じたのでありました

ちなみに、本当圧殺につぐ圧殺を必要とするため
包み込んでから、花山薫並に握り、ひたすら握り、
そして何度かばこばこにぶん殴った後、トイレに流すという
念の入れようで昇天していただきました

まだ、四齢程度だったからよかったが
あれが成虫だったら、さらに壮大な戦いになっていただろうと
危機感を覚えつつ、この、自分が生きていくだけでもしんどい
食料事情の俺の部屋に、こいつナニしにいたんだろうかと
ちょっと考えてしまったりしつつ
無駄死にだな、なんてつぶやいたりして
この世を儚んで生きていくのでありました

しかし、Gの生命力は本当に凄いな
見習わなくてはなりません
と、思ったという報告を書き綴っておきます、めもめも


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