CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】猫なんて!

2017-02-20 20:53:33 | 読書感想文とか読み物レビウー
猫なんて!  著:角田光代ほか

オムニバスであります
猫にまつわる様々な作家の文章を集めたもので、
読んで驚いたんだが、結構知ってるコラムというかエッセーが多いなと
喜んでいいのか、そうでもないのかと
そんな塩梅でありましたが、
猫に関して、古くから新しくにかけて、愛らしいことが
つれつれ書かれていました
面白かった

どの小話というか、エッセーについても
猫に対する愛があふれているというか、
さほどに猫が好きでもないという態度からの、
やたら詳しい猫描写だったりも定番で、
これもまた、猫っぽいそれこれだと
しみじみ思わされるのである
猫好きが、猫を語るとき、猫化するという
何か、ロジックめいたものを見たようにも思うのでありました

特に、誰がと、言うまでもなくというか、
自分が猫好きなせいもあるのか、
誰それだからという話ではなく、猫話として
それわかるわー、みたいなのが多いというのが素敵で
不足している猫分なるものを
立派に補充できたのではないかと
思ったりしたのでありました
個人的には、自分には懐かないけどたまに来る客に懐く系の話がツボで、
娘がやってきて、猫の尻を叩くと喜ぶ姿の描写が、
腹を抱えて笑うほど面白かったのであります
サドマゾって、なかなか、興味深いというか、あるなーと思うのである

漫画コラムもいくつか載っていまして、
個人的には、水木しげる先生のがよかったというか、
猫の愛らしさが、個人的なツボでありました
先生が、さほどに好きでもないのかもしれないけど、
やっぱり好きなんじゃないかと思うような
ほのぼのでもない、猫を馬鹿にしたつもりで、
人間が馬鹿にされているというのが
好きなのでありました
いいなぁ本当にもう

あとは、猫にまつわる思い出話もいくつかあったりして
これには、すぐに泣かされてしまうというか
よくないなぁと思いつつも、ぐっとこらえて読んだり
楽しみつくしたのでありました
似た感じでは、以前に締め切りにまつわるエッセー集を読んだけども
あれとは随分赴きが違って読めて、これもまた
楽しい一冊だと思ったのであります