慈雨 作:柚月 裕子
ある引退した刑事がお遍路を行く、
その想いと、離れた場所で起きた事件との間で、
それまでの人生と、仕事と、気がかりな事件と
様々なことをなぞり、解いていくといった
非常に骨の太い小説でありました
大変面白かったんだが、硬いというか、古式と呼びたくなるような
クラシカルな雰囲気の小説でありました
お遍路には、様々な思いを抱いて向かうというのが
よくよくわかる話でもあり、
そのお遍路を人生の伴侶とともに歩き
その伴侶との思い出というべきか、これまでの道のりも振り返ったり、
人生そのものを洗っていくかのような物語と、
じっくりと、それでも確実に進んでいくお遍路が
別段大きな事件とリンクするわけでもないのに、
話として、繋がっているかのような、
歩みが、まさに過去を洗っていくように進んで
読み応えというべきか、読みやすい、心情が理解しやすい、いや、
物凄く共感してしまうといった具合で
なんというか、狼狽してしまうのでありました
刑事物小説としても面白くて、
トリックといえばいいのか、ある解決へのヒントは
なるほどと思うそれであって、わくわくとするのだけども
それはあくまでも、現場、本場のものであって、
引退してお遍路の先から、そこに携わるというよりは
その話を聞くだけの身分でありながら、
事件の解決に心を焦がすという姿が
こくこく描かれていて、かっこいいというか
刑事とはこうあってほしいという姿そのままでステキでありました
ハードボイルドといっていいのかもしれない
刑事という生き方の矜持みたいなのが、
遺憾なく描かれていて、まぁ、物語だわなと思ってしまうんだが
こうあってほしいと、願いたくなるような、
渋いかっこよさにあふれていたとも思いつつ
扱う事件と、まつわるお話の重さも切なくて
人情といっていいのだろうか、夫婦愛、家族愛、仕事愛といったものが
純粋に描かれていたようで、
大変真面目な小説であったと感じるのでありました
面白かった、いい小説だったのだ
ある引退した刑事がお遍路を行く、
その想いと、離れた場所で起きた事件との間で、
それまでの人生と、仕事と、気がかりな事件と
様々なことをなぞり、解いていくといった
非常に骨の太い小説でありました
大変面白かったんだが、硬いというか、古式と呼びたくなるような
クラシカルな雰囲気の小説でありました
お遍路には、様々な思いを抱いて向かうというのが
よくよくわかる話でもあり、
そのお遍路を人生の伴侶とともに歩き
その伴侶との思い出というべきか、これまでの道のりも振り返ったり、
人生そのものを洗っていくかのような物語と、
じっくりと、それでも確実に進んでいくお遍路が
別段大きな事件とリンクするわけでもないのに、
話として、繋がっているかのような、
歩みが、まさに過去を洗っていくように進んで
読み応えというべきか、読みやすい、心情が理解しやすい、いや、
物凄く共感してしまうといった具合で
なんというか、狼狽してしまうのでありました
刑事物小説としても面白くて、
トリックといえばいいのか、ある解決へのヒントは
なるほどと思うそれであって、わくわくとするのだけども
それはあくまでも、現場、本場のものであって、
引退してお遍路の先から、そこに携わるというよりは
その話を聞くだけの身分でありながら、
事件の解決に心を焦がすという姿が
こくこく描かれていて、かっこいいというか
刑事とはこうあってほしいという姿そのままでステキでありました
ハードボイルドといっていいのかもしれない
刑事という生き方の矜持みたいなのが、
遺憾なく描かれていて、まぁ、物語だわなと思ってしまうんだが
こうあってほしいと、願いたくなるような、
渋いかっこよさにあふれていたとも思いつつ
扱う事件と、まつわるお話の重さも切なくて
人情といっていいのだろうか、夫婦愛、家族愛、仕事愛といったものが
純粋に描かれていたようで、
大変真面目な小説であったと感じるのでありました
面白かった、いい小説だったのだ