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CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】猟師の肉は腐らない

2015-10-19 20:54:14 | 読書感想文とか読み物レビウー
猟師の肉は腐らない  作:小泉 武夫

憧れの田舎暮らしというのとも違うんだが、
何かしら、ちょっと羨望にすぎるというか、
神格化しすぎじゃないかと思うほどの
山における生活を楽しんでいる姿
それをただただ、憧れにまかせて書いたかのような
アグレッシブな小説でありました
本当にこの通りに生きられたら、
それはそれで楽しいんだろうけども、なんか違うだろう
そんな風に思ってしまった

山暮らしというか、自給自足にできるだけ近づいた
そういう人里は慣れたところでの生き様を
あれこれと紹介しているともいえる内容でありました
多分に、自然礼賛が見られるので、
正直、好みじゃないというか
ここまでいくと、ちょっと、度が過ぎるだろうと
心配になるようなことばかりでしたが
なかなか楽しそうでなによりとのお話でありました
ただ、読みにくいというか、
ずっと会話劇が続いていて、全然話が途切れないので
読むのに疲れるのであります

飯の描写なんかが、なかなか凝った内容なのでありますが、
それはもう野性味という名前の、おいしくないといった
それじゃないのかしらと思わなくもないような、
まさにそのままといった食材が
山盛りでてくるので、興味はそそられるものの、
特殊な部類ではないかと思わされることもしばしば
虫食いについては否定しないんだけども、
甘いというのはいいすぎじゃないか、
ハチの子を炒ったものは、確かにうまいけども、
そんな凄いそれかと個人的には謎でありました

山暮らしを夏と冬それぞれで描いていたわけですが
このごろ流行りつつある山暮らしの
楽しいところをやや誇張して書いた
そんな小説のように読めました
ただ、ヤマカガシに噛まれて毒を吸うだけとか
それは即死コースじゃないかとか、
蜂に刺されて小便とかいつの時代の理屈だとか
思わなくもないところも散見されて
山の知恵をのべつまくなし紹介しているところが
やや困った内容でないかと思ってしまった