CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】峠越え

2014-07-17 21:02:21 | 読書感想文とか読み物レビウー
峠越え  作:伊東潤

なかなか、新しい戦国武将小説を読めた
そんな、清清しい、新鮮な感想を得た次第であります
非常に面白かった、興味深かったというべきかもしれない
描かれているのは、家康の伊賀逃避行でありますが、
信長と家康のありようというのが、
結構斬新な解釈で書かれておりまして、
今までにない読み応えで堪能できたのでありました

家康が、凡人に描かれているうえに、
すごく辛気臭いという、なかなか新しいものでありました
加えて、桶狭間、長篠、本能寺に関しては、
かなりの新解釈が盛り込まれておりまして、
そういう考え方も面白いなと感心しきり
こんなメジャーな話しでも、
こうやって描くことで、また新しく読めるというのは
斬新というほかないと
ただただ、感嘆だったのであります

話しに触れてしまうと、いきなりネタバレになってしまう
そんな危うさもあるため、あまり内容に触れられませんが、
出てくる武将というか、描かれる三河衆が
驚くほど、仲良くないというのがまた新しくて、
なんというかな、全体的にドンくさい感じといい、
どうにも垢抜けていないといった印象を持たされ、
これがゆくゆく天下をとるというのは
衝撃であるなと思わされるばかりであります

非常に読みやすくて、あっさりと読み終えられたけども、
この読み応えというか、面白かったという手ごたえは
他にないなとせつせつ、褒めちぎってしまうわけですが
今後も、追いかけていきたい作者だと
思うのでありましたとさ