さあ、気ちがいになりなさい
作:フレドリック・ブラウン 訳:星新一
なかなか面白い短編集でありました
海外のトンデモ作家なんでありましょう、
フレドリック・ブラウンという人の短編小説を
よりにもよって、日本が誇るショートショートの名人
星新一が訳しているという、まぁ、
実に面白そうという看板の本でありました
実際、凄いというか、かなり面白かった
内容が微妙にというでもなく、割とふるいのが
またいっそのこと新鮮というのだろうかしら、
なんか、空気みたいなのが露骨で大変よろしく、
こういうテイストの小説なり、ドラマなり、映画なり、漫画なり
そういうのをいくつか見たことあるよなと思うほどに、
この時代のこれをそれぞれアレンジしていたんだなぁと
なんか、古典を読んだような不思議な気分に浸れたのであります
難解というほどではないにしても、シニカルというのか、
アイロニックというのか知らないが、
ともかく、私が知る限りの星新一ショートショートのあの感じ、
あれが、アメリカナイズというか、もともとアレ自体が
アメリカンな感じだと思っていたところ
その本場を読んだというような感想でありまして、
なんだか、ひどく満足しておるのであります
内容は、なかなか素っ頓狂というか、実際のところ
短編12本のうち、4本くらいが面白いなぁと思ったくらいで
あとは、ちょっとよくわかんないです、みたいな具合でありましたが、
それでも、その面白いと思ったものの鋭さというか、
読んだ衝撃は忘れがたい感じでよかったのであります
題名は、時代ならではなんだろうなという具合でありますけども、
実際に、正常と気ちがいのハザマというのは何か、
もうわけがわからない、読んでいるこっちも危うくなるような
そんな危険というか、思考汚染みたいな具合に
文章がひねられているのでありまして、
ちょっと移入して読む人だと、ヤバイんじゃなかろうかと
かなり綿密な、狂っていく描写が見事でありました
こういう、ひっぱられる感じは、怖いんだけども
読み出すとやめられませんね
先に古典と書いてしまいましたが、
実際のところ、話のテンションというかオチとか、連なりなんかは
古典的でありまして、ああ、どっかで聞いたことがあると
そんな感想を持つのですが、ひょっとすると
これが最初だったりしたんだろうかなと、古いだけに思わされるところ
天丼でもないですが、決まったことをきっちり決めてこられると
なんというか、反抗することもなく
スムースに踊らされて、文章が面白いと思えるのでありました
と、まぁ、そんな具合で
非常によい本を読んだと、しみじみ書きとめつつ
ここにメモを残しておくのであります
いいなぁ、分かりやすくて、理解できない話というのは
とても難しいことだよなと、
わからないなりに、言葉にして、トンチキになっていくのであります
作:フレドリック・ブラウン 訳:星新一
なかなか面白い短編集でありました
海外のトンデモ作家なんでありましょう、
フレドリック・ブラウンという人の短編小説を
よりにもよって、日本が誇るショートショートの名人
星新一が訳しているという、まぁ、
実に面白そうという看板の本でありました
実際、凄いというか、かなり面白かった
内容が微妙にというでもなく、割とふるいのが
またいっそのこと新鮮というのだろうかしら、
なんか、空気みたいなのが露骨で大変よろしく、
こういうテイストの小説なり、ドラマなり、映画なり、漫画なり
そういうのをいくつか見たことあるよなと思うほどに、
この時代のこれをそれぞれアレンジしていたんだなぁと
なんか、古典を読んだような不思議な気分に浸れたのであります
難解というほどではないにしても、シニカルというのか、
アイロニックというのか知らないが、
ともかく、私が知る限りの星新一ショートショートのあの感じ、
あれが、アメリカナイズというか、もともとアレ自体が
アメリカンな感じだと思っていたところ
その本場を読んだというような感想でありまして、
なんだか、ひどく満足しておるのであります
内容は、なかなか素っ頓狂というか、実際のところ
短編12本のうち、4本くらいが面白いなぁと思ったくらいで
あとは、ちょっとよくわかんないです、みたいな具合でありましたが、
それでも、その面白いと思ったものの鋭さというか、
読んだ衝撃は忘れがたい感じでよかったのであります
題名は、時代ならではなんだろうなという具合でありますけども、
実際に、正常と気ちがいのハザマというのは何か、
もうわけがわからない、読んでいるこっちも危うくなるような
そんな危険というか、思考汚染みたいな具合に
文章がひねられているのでありまして、
ちょっと移入して読む人だと、ヤバイんじゃなかろうかと
かなり綿密な、狂っていく描写が見事でありました
こういう、ひっぱられる感じは、怖いんだけども
読み出すとやめられませんね
先に古典と書いてしまいましたが、
実際のところ、話のテンションというかオチとか、連なりなんかは
古典的でありまして、ああ、どっかで聞いたことがあると
そんな感想を持つのですが、ひょっとすると
これが最初だったりしたんだろうかなと、古いだけに思わされるところ
天丼でもないですが、決まったことをきっちり決めてこられると
なんというか、反抗することもなく
スムースに踊らされて、文章が面白いと思えるのでありました
と、まぁ、そんな具合で
非常によい本を読んだと、しみじみ書きとめつつ
ここにメモを残しておくのであります
いいなぁ、分かりやすくて、理解できない話というのは
とても難しいことだよなと、
わからないなりに、言葉にして、トンチキになっていくのであります