CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

陶磁器を探す旅~幸兵衛窯~

2009-10-12 18:28:27 | 陶磁器を探す旅と名物
かなり時間があいてしまいました
今日は今日で、信楽の焼き物祭りにいってたのですが
それよりも、一ヶ月前にいった
この名所の話をメモっておかなくてはならない

というわけで、一月ほどまえに
ぶらり、市之倉周辺を見てきたとき
立ち寄りましたのが、この、国宝「加藤卓男」の美術館もかねております
幸兵衛窯であります
美濃焼の国宝にはすごい人が多いと
まったく知らなかった今までの人生を
悔やんでしきりのこのごろでありますが
この六代目加藤幸兵衛こと、加藤卓男氏もすごかった
七代目の三彩を見ても
びっくりするほどすげーなと感心しておりましたが
この、幸兵衛歴代においてというか
ここ三代ほどの、三彩への憧憬と、ラスター彩への探求は
すさまじいものがありました

まず、三彩でありますが
これは、前々から、京都国立博物館とかでも見てて
実にほしいと思った、あの馬やら駱駝やらの
絶妙な色合い、それを現代によみがえらせておるのが
すごいのであります
七代のは、さらに手法が異なったり、新しい色、紫、を
出したりしているらしいのでありますが
それはそれとして
聞いてみれば、正倉院の宝物をいくつか復元したという
とんでもない仕事をやりこなしておられました
さすが国宝だ

その三彩における技法のすごさもさることながら
もう一つ、先にもあげたラスター彩という
滅びてしまったそれ、シルクロードの向こう側で
確かにはやっていたというか作られていた
幻の絵付けについて、あの、平山郁夫とぶらぶら
シルクロード旅をしながら探求したという
しかも、再現してしまったというところが
すごすぎるのであります

国宝というのはこうやって認定されるのかと
あっぱれに思ってしまったのでありますが
こういう技であり、技術でありを復元するということは
考古学どころの話でなくて
すごすぎるだろうと感激したのでありました

さて、展示物はそれにゆかりの様々なものに加えまして
途中、探求のために集めたという様々な器が見事
個人的に一番驚いたのは
雲鶴文の青磁が裸でおいてあったことでありました
最近かじりはじめて、狂言袴もいいなぁとか
なめたことをつぶやくようになってきたこのごろですが
本物を、まさか、ショーケースもなしに
生で見られるとは思いもせず
暗い部屋の中で、すごい長い間鑑賞してしまいました
あれで、偽物だったらどうしようかしら(ぉぃ

本物のラスター彩についても
いくつか展示されていて
光沢について確認もしたのでありますが
ああいうものを復元しようと思う心が尊いと
尊敬を覚えたのでありました

また行きたい、素直に思える名所であります