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フランク・シナトラが歌って世界的なヒットとなった「マイ・ウェイ」を作った
ミュージシャンとして知られ、世界デビュー直前の39歳で事故により急逝
したフランス人歌手、クロード・フランソワの生涯を映画化したものです。
歌やダンスで観客を魅了し、生涯に6700万枚のレコードを売り上げ、世界
で初めてのファンクラブを作ったり、実業家としても成功します。
この作品はクロードのスターとしての華やかな面と、最後まで続いた父と
の確執や、嫉妬深くて無類の女好きだった彼。そして傲慢で派手だった私
生活が延々と描かれています。
1939年、裕福な実業家の家に生まれたクロード(ジェレミー・レニエ)は、エ
ジプトで恵まれた毎日を送っていました。
ところが、第2次中東戦争によって父が事業に失敗し、一家はモナコへと移
住。クロードは家計を支えるため、父の反対を押し切り、楽団の歌手として
働きはじめるのでした・・・。
この作品全体に60年代の後半の熱気というか、雰囲気がとても良く出てい
ます。
しかも当時の賑やかな舞台儀面や色恋沙汰、本人ばかりではなく母親まで
が浪費する・・・このあたりの事情も克明に描かれていて興味深々で見ました。
最初からテンポ良く展開して行くのですが、ここぞという所を深堀りしないで
流すので、見ていて段々不満が昂じてきます。
前述のように褒めたい場面も沢山あるのですが、特に女性に対する彼の考
え方など、主人公への共感が湧かないまま映画が終わってしまいました。
どんなに才能があっても、人物的に好きだと思われなかったら意味が薄いし、
作品の魅力にまで影響すると思いますよね。