映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「あしたのパスタはアルデンテ」

2011年11月05日 | 日記

         

     「向かいの窓」などを撮ったイタリア映画界の名匠フェルザン・オズテペク監督
     作品であり、久し振りのイタリアン・コメディだし、それに予告編がよく出来てい
     たので期待して見ました。

     物語の舞台は南イタリアの田舎町です。
     主人公のトンマーゾ(リッカルド・スカマルチョ)は、家族には経営学部と偽って
     文学部で大学を卒業し小説を執筆しているのですが、さらに彼はゲイで男性
     の恋人とラブラブ仲という大きな秘密を抱えています。
     長兄のアントニオ(アレッサンドロ・プレツィオージ)が父の後を継いでパスタ会
     社社長に就任する食事会で、自分がゲイであることを告白しようとした矢先、
     兄が自分はゲイだと告白、厳格な父親は兄を即勘当し、告白しそびれた弟に
     パスタ工場を継がせようとしますが・・・。

     オズテペク監督は家族愛と同性愛をテーマに、ハートフルな作品に仕上げよ
     うとしていて、滑り出しからテンポはいいし、映像も素晴らしいし、音楽も効果
     的で快適で面白く見せます。
     そういうことで少なくとも前半は成功しているのですか、後半になってパリから
     ゲイ仲間が押しかけてきて馬鹿騒ぎするあたりから俄然面白くなくなります。
     物語の結末も漠然としていて説明が不足であり、見た人がどのようにでも解
     釈してくださいスタイルで私は不満でした。
  
     更に並行して描かれる祖母の悲恋物語がよく判らなく、いっそこの挿話は無
     くても良かったと思うし、折角出てきた新鮮な美女アルバ役のニコール・グリ
     マウドは彼女自体は輝いているのに、その役の立場が説明不足もいいところ。
     ついでに言わしてもらいますが、この邦題名の不適さも気になりますし、作品
     前半が良かっただけに残念な一篇でした。

コメント
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