映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「スマグラー おまえの未来を運べ」

2011年10月26日 | 日記

 

     「スマグラー」は私の知人の間でも賛否両論になってる作品です。
     どちらにしても見ておかないと話にならないと思い映画館へ。

     原作は小学館漫画賞を受賞した真鍋昌平の作品で、"月刊アフタヌーン"
     に2000年5月号から8月号に掲載されたものです。

     役者志望のフリーター砧涼助(妻夫木聡)は、パチスロ店でつまらない儲
     け話にのって失敗、多額の借金を背負うところから物語は始まります。
     砧は借金返済のために、裏社会の便利屋・山岡(松雪泰子)の紹介で、
     日給5万円という高額報酬の秘密運送屋(=スマグラー)で働くことになる
     のですが、その内容は訳ありの死体などヤバイ荷物の運搬と処理だった
     のです。
     たった一度のミスは命取りになる危険な世界に足を踏み入れた砧は・・・。

     俳優陣は肝心の妻夫木が主役感に乏しいものの、永瀬正敏・松雪泰子・
     満島ひかり・安藤政信・小日向文世たちが大熱演だし、チョイ役で顔を出
     す松田翔太・大杉漣・寺島進は中々上手な出し方です。
     つまり妻夫木はほかの役者から喰われた感じです。

     見てる間はどんどん事件が進み、暴力・グロの連続で退屈することはあり
     ませんが、全体的にリアリティがなく必然性が感じられないのが致命的な
     のです。
     特に高嶋政宏の狂気の演技は怖いより滑稽だし、相手を拷問するスタイル
     がオムツ姿なんていうのはこの監督は変態かと思わせるほどでいただけま
     せん。

     監督は「肌鮫男と桃尻女」「茶の味」「山のあなた 徳市の恋」を撮った石井
     克人で、いくつかの新鮮なシーンがあり、バイオレンス・ムービーを目指した
     エネルギーは評価しても、残念ながら自己満足になり過ぎていて惜しいと思
     います。
     私の意見と違って反対の思いをされてる方も居られる筈で、大いに論議を交
     わしたいと思うのですが如何でしょう・・・。


       
         「悪人」のロケ地の一つ、三瀬峠で。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする