前作から2年ぶり、福本伸行の人気コミック「カイジ」シリーズ劇場版
第2作です。
映画は出版社とタイアップして交通広告などの全国宣伝が始まってい
ますし、本来私はコミックの映画化とか、テレビ局が作ったものはあまり
好きではないのですが、それでも第一作は結構面白かったので第2作
にも期待していたのです。
第1作で命がけのゲームに勝ち、多額の借金を返した伊藤カイジ(藤原
竜也)は、1年も経たないうちに、またしても借金まみれの負け組みにな
ってしまいます。
再度逆転を目指して挑戦するゲームは、当たれば10億円が稼げるモン
スターマシーン、通称"沼"。
更に100%難攻不落のマシーンに、カイジ因縁の相手・一条支配人(伊勢
谷友介)が裏で機械をコントロールする仕組みになっているのでした。
カイジは難攻不落の"沼"を攻略するため、裕美(吉高由里子)、坂崎(生頼
勝久)、そして利根川(香川照之)らと協力するのですが・・・。
第1作は、私的に好きな分野ではないものの、理屈は抜きにして自堕落
でありながらお人よしで、人生を諦めないパワーを持ち続ける主人公に、
いささかでも共感する部分があったことを記憶しています。
今回は第1作の二番煎じであり、勝負する肝心のモンスターマシーンなる
ものが安っぽく、まるでパチンコ屋とゴト師のやり合いみたいなもので、台
の傾斜とか磁石使用などパチンコ屋の裏を知っている人たちは苦笑して見
ると思います。
そんな安っぽいマシーンに人生を懸けるのか、もっと度肝を抜くような仕掛
けでの勝負だったらいいのですが、これでは大半の人が納得しないでしょう。
俳優も今回は特筆する人が見当たりません。
この配給会社は宣伝が上手いし、テレビ局も出版社も総力で宣伝するでし
ょうから、間違いなく興行はヒットするでしょうが、本当にこんな内容でいい
のでしょうかね・・・。 (11月 5日公開)