スティブン・スピルバーグ製作総指揮、ヒットメーカーのロン・ハワード製作、
監督は「アイアンマン」のジョン・ファブロー、製作陣も出演者も豪華で贅沢
な作品だし、もしエイリアンが西部劇の時代に現われたら!そんな発想が
面白いし、予告編の出来も非常に良かったので期待して見た一本でした。
舞台は1873年のアメリカはアリゾナの荒野で、一人の男(ダニエル・クレイ
グ)が目を覚まします。
自分が誰なのか、何故左手首にこの時代にそぐわない奇妙な鉄輪をはめ
ているのか、わからないままに有力者ダラーハイド(ハリソン・フォード)の勢
力下にある町にたどりつくのでした。
めっぽう腕の立つこの男がお尋ね者ジェイク・ロネガンだと判り、連邦保安官
に連れて行かれそうになった時、未知の襲撃者たちが空から町を襲い、人々
を攫って行きます。
それは地球上の生物ではなく、彼らに対抗できるのは謎の鉄輪をつけたロネ
ガンだけだったのです・・・。
映画が始まって男が荒野で目を覚まし、町にやってきて荒くれものと立ち回り
をし、お尋ね者だと判って逮捕されるあたりまでは面白くって中々いいぞと思
っていたのですが、段々期待に反する状態になって行き、最後の方にいたっ
てはお金を返してもらいたい心境になってくる不思議な映画です。
折角エイリアンとカウボーイが対決するのですから、もっと波乱万丈・荒唐無
稽にやればいいのに、一番いけないのは物語が陳腐なことです。
エイリアンもゴリラと蜘蛛を合わせたようないでたちで、高い知能を持ってい
るようには見えないのも大マイナスで、これでは企画倒れとしか言いようがあ
りません。はっきり言って失敗作ですね。
ただ関連情報で、ドリームワークスが3D化を持ちかけたらファヴローが「3D
なんて白黒で撮影して着色するようなものだ」と拒否したそうで、3D嫌いの
私にとっては一寸嬉しい話でした。
福岡市植物園にて・・・