Yoshi Veggie & Salon de Topinambour

自然な暮らしとナチュラルフード、地球の多様な食文化を愛する、旅する植物料理研究家YOSHIのつれづれ

身体の時間

2016-01-31 | Asia&Cambodia


ケララ州コヴァラムビーチを離れて、カルナタカ州の古都マイソールに来ている。
穏やかな気候、陽射しは強いものの薄い長袖を着ていられるくらい。
南国ケララにいたのに、天井の調子の狂ったファンですっかり風邪を引いてしまっていた。こういうのは夏風邪っていうのか、周りのインド人にも風邪っぴきが多かった。
12時間AC夜行バスに揺られてマイソールに着いた頃には風邪も抜けた。

マイソールで、面会を申し込んでいたアーユルヴェーダの先生に会う。

今回のインド行きの一番の目的を忘れそうになるくらい、インド大陸大移動しながらあの町この町訪ねてきたけれど。
1年前のケララ州コヴァラムで受けたプチアーユルヴェーダ体験が鮮烈だったので、もう一度、今度は旅行者向けではない病院に入って、しっかりトリートメントを受ける。そもそもはこれがメインだった。

去年から私はすっかり体調を損ね、健康第一という言葉を憧れの念をもってかみしめていた。カフェ閉店後は、身体を治すことに専念しよう、それで再びインドでアーユルヴェーダとなったわけ。
アーユルヴェーダは、5000年の歴史があるというインドの伝統医療。毎日の食事にも細かく言及がある。自分の身体にアーユルヴェーダを施すことは、それによって健康な身体が戻ってくるとしたら、その体験が私の天職である食を、よりインテグレートしていくものになるだろう。ボディ、マインド、ソウルのすべての面から。そんな予感も抱えつつ。

それが、想定外といえば想定外、自分の店を手放す過程で、身体はみるみる元気になっていった。なんてゲンキンな。店を開けても笑顔も有料にしたいくらいしんどくて、立っているだけでも精一杯だったのに、別にインドに行かなくても、と思うくらい、もう回復してる。いつしか健康のシアワセ感がジュワーっと広がっている。
えっと、何しにインドに行くんだっけ?それよりも仕事したいんだけどな。
でも往復チケットはすでに取ってある、とにかく行こう。

振り返ってみれば、私はカフェという場づくりの責任者の立場に徐々に窮屈さを覚え、創作と表現のほうにもっと向き合うことを望むようになっていた。経営者としてはそーもいかない。あがいているうちに身体も機能不全になっていた。何もできないでいる私の周りで有形無形のサポートがにわかに起こり、内の変化とともに衣の変化も起きた。大好きな、大切だった場がもっとも自然な流れで祝福されながら形を変えるとき、私の身体もすっかり軽くなった。
だから今私はここインドでの若干長めの滞在を心から楽しんでいる。調和的変化の力を目の当たりにした後だから。

さて、トリートメント自体はケララ州の別の町で、明日から始まるはず。なのに私は今カルナタカ州で過ごしている。数日前に判明したことには、先方がどうもダブルブッキングだったようで、開始が数日ずれてしまったのだ。このくらいじゃ、私は驚かないぞインディア。もうひと旅行楽しんでから、病院に入ります。元気な身体を、ツルピカに。これまで頑張ってくれた身体を丁寧に見つめる時間、楽しみだ。


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